12月前期
『謎解きはディナーのあとで』・『ヒポクラテスのため息』・『”文学少女”と死にたがりの道化』
『オジいサン』・『グイン・サーガ,34』
『謎解きはディナーのあとで』
東川篤哉 小学館
読始12/1 読了12/2
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ドラマにもなったコメディタッチのミステリー。
なるほど、人気が出る理由がわかるくらいには面白かった。
イマイチ頼りにならないお嬢様警察官の宝生麗子。
もっと頼りにならない自動車会社の御曹司風祭警部。
ふたりが色々調べた後に、現れるのがプロ野球選手か探偵になりたかった執事の影山。
「失礼ですがお嬢様はアホでございますか」と解決する。
短編ミステリ。
まぁ面白いの方向性が事件や解決ではなくコメディ部分にあるというのはいかがなものかと思うがまぁいいか。
『ヒポクラテスのため息』
福田和代 実業之日本社
読始12/3 読了12/5
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会社との連絡が取れなくなった風祭翔がインドから帰ったら会社は無くなっていて父親は死んでいた。
無職になった彼が実家に帰ると父親の代理として三ヶ月ほど病院の理事長をしろという話になる。
病院に関して素人の彼はとりあえず椅子に座ったものの、赤字経営で病院自体三ヶ月もつかわからないレベルだった。
理事としての給料が出る以上何かしなくちゃならないなぁと病院建て直しのために行動を始める翔。
いったいどうなることやら、というドタバタ系コメディかな。
その中にも病院の抱える色々な厄介ごとが見えてくる一冊。
『”文学少女”と死にたがりの道化』
野村美月 ファミ通文庫
読始12/6 読了12/8
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ペリペリと、本を食べるヤギのような少女、天野遠子先輩。
彼女に振り回される唯一の文学部員、井上心葉。
主人公の名前が読みにくくて、ときどき「なんだっけ?」と思ってしまったw
毎度毎度振り仮名があればなぁ(爆)
そんな二人の元にやってきたのはラブレターの代書を頼む一年生女子。
ブンガクの力でいろいろとあったり無かったりする話。
メイン出典は太宰治。
人間失格は暗いけど暗い本だけを書いたわけじゃないぞ、と。
『オジいサン』
京極夏彦 中央公論社
読始12/9 読了12/12
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タイトルのおどろおどろしさにどんなホラーかと思ったが、そんなものではなかった。
独居老人、益子徳一(72)の一週間。
老人のとりとめの無い思考がダラダラと垂れ流される感じ(笑)
うぜぇなぁと思うこともあるけれど、自分の思考に流されて混乱する徳一が楽しい。
手に取った時とは全く違う角度で満足した。
『グイン・サーガ,34 愛の嵐』
栗本薫 ハヤカワ文庫JA
読始12/13 読了12/14
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カメラはモンゴールから久しぶりのパロへ移る。
すっかり落ち着いた様子のパロでは平和的な事件がリンダの周りで色々起きていた。
リンダへの嫌がらせでナリスは決闘を申し込むことになる。
ナリス一人に踊らされるパロの人々。
そして陰険になった感のあるレムスがそれなりに国民のことを考えた王になってる風なのはちょっと意外?
『響季姉妹探偵 ショパン篇 幻想即興曲』
西澤保彦 中央公論新社
読始12/15 読了12/23
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編集者としての仕事を始めた響季姉が、とある事件を基にした小説を預かり。
妹と共にその真実に辿り着いてしまう?
小説のキャラが書いた小説の中の世界。
現場は昭和の時代で、わずかなりと当時の風俗が書かれている。
そういえばあったなぁ、的な。
そうそう。幻想即興曲はショパンがイマイチ満足せず没にしたのに
編集者のユリアン・フォンタナがショパン死後に編曲修正して発表したそうな。
ところでどんな曲なのかな。有名らしいから聞けば分かるんだろうけど。
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