4月後期

『ボクハ・ココニ・イマス』『WE LOVE ジジイ』『グイン・サーガ,28』
『TheMANZAI,1』『豆腐小僧双六道中おやすみ』


『ボクハ・ココニ・イマス 消失刑』
梶尾真治 光文社


読始4/17 読了4/19

コメント・・・
浅見克則は深い考えも無く、消失刑を受け入れた。
それは刑務所不足解消のための試験運用、犯罪者を透明化する方法であった。
透明になったら犯罪者大喜びじゃね?って思うかもしれないが、人間に近付いたり器物破損を考えると首のリングが絞まるので悪いことは出来ない。
しかし・・・
そのアイデアをベースに無理矢理書き上げたって感じで、そういえばこういう状況下ではリングはどうなるんだろ、って考え考えその場のイキオイで書いたみたいな、強引さを感じる。




『WE LOVE ジジイ』
桂望実 文藝春秋


読始4/20 読了4/21

コメント・・・
さすがに三冊連続でションボリ主人公の話を引くと、ウンザリしてくる。
仕事の問題で後輩を自殺させてしまって田舎に逃げ出した、元人気コピーライター岸川。
彼が川西村で地元住人にベタベタとしつこい以上に接されているうちにだんだん人付き合いが出来るようになってくる。
そんな感じかな。
主人公の根っこはともかく、田舎でドタバタする展開は楽しかった。




『グイン・サーガ,28 アルセイスの秘密』
栗本薫 ハヤカワ文庫JA


読始4/22 読了4/23

コメント・・・
突然脇役の子供の視点で始まる。
嵐が近付いてくるらしい。でも普通の嵐とは違うらしい。なんなんだろうな。見たいな。
やってくるのはケイロニアの精鋭、グインの黒竜兵団である。
ゴーラの皇帝の居城に向かってひた走る。
とにかく盛り上がるね。本当に主人公に存在感がある。出ているだけでワクワクする。
世界の中でも、読者にとっても。




『The MANZAI,1』
あさのあつこ ピュアフル文庫


読始4/24 読了4/25

コメント・・・
転校生であるという以外はごく普通の中学生、瀬田歩はクラス人気者サッカー部のエースである秋元貴史に呼び出された。
つきあってくれ
わかりやすいベタなボケから始まる青春物語。
どうしようかと右往左往する歩に猛アタックする貴史。
青春時代ならではの、自分本位な悩みにイラっとすることもあるけど、まぁ全体的にはとても楽しい。
NO6のアニメを見て面白くない話を書く人かと思ったんだけど、そんなことはなかった。
コッチをアニメにすればよかったのに。




『本朝妖怪盛衰録 豆腐小僧双六道中おやすみ』
京極夏彦 角川書店


読始4/26 読了5/1

コメント・・・
豆腐小僧の第二巻。
ウザいとバカの二色を練り上げた感じの本。
ウザいは達磨さんや説明のしつこさ。お化けは非存在でありますからいないし何も出来ない。そればかり。
誰かが感得・・・つまり居るような気がすると思った時に湧くものだと。
無限に繰り返される。
バカパート。コレはとても良い。バカが面白く書けている。
同じバカでも京極堂の関口あたりは駄目なバカなのだが、つまり榎木津系のバカというのかな。
素朴なバカ、突拍子もないバカ、考え無しのバカ。あらゆるバカが止まらないニヤニヤを生み出す。
面白いところとウザイところと両面あるが、面白い部分には満足した。
そういえば本屋で見かけて思い出したけど、前編はCG映画になったんだっけな。




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