6月前期

『うさぎさん惑星。1』『火の島』『武士道セブンティーン』
『黄泉坂案内人』『芥子の花』


『うさぎさん惑星。一周目』
日日日 ガンガンノベルス


読始6/3 読了6/4

コメント・・・
まぁ基本はメルヘン、かな。
地球が死の星となり、かなりの人が月へ引っ越してきました。
そんな世界で学生が色々と心の悩みを突破する青春ストーリー。
砂山さざんくんをどうにもうっかりとすなやまくんと読んでしまう罠。
チュチュ美さんはカワイイね。
イラストはいまいちだね。
メルヘンな雰囲気はいいんだけど、肉体の成長が残念な留年20歳チュチュ美さんとメリハリあるボディにコンプレックスを持った妹のガチャ子にたいした差が無いというか。
残念ながらメルヘンと青春だけで終わらない暗さがオマケに付いて来る。




『オカルトゼネコン 火の島』
蒲原二郎 産業編集センター


読始6/5 読了6/6

コメント・・・
大戦中に日本軍の拠点となった鬼王島。
・・・
あぁ、硫黄島がイメージか。
火山の神が荒れるので鎮護ドームを立てるために富田林組が動く。
というか現場に出向くのはアホの下っ端、田中たもつ唯一人。
たもつというアホのオブラートで包んであるが、メインは硫黄島の悲しき英霊の物語。
話の流れは大体に予想が付くが、泣ける。
さて拙者は戦死したら何を呪うかなぁ。
英霊どころか怨霊確定だね。
さしあたって敵を呪い、無能な上官と後ろにいる国会議員らと、ついでだから一族郎党老若男女も呪い殺すか。
平将門も菅原道真も目じゃないレベルで暴れるぞ。




『武士道セブンティーン』
誉田哲也 文芸春秋


読始6/7 読了6/8

コメント・・・
宮本武蔵を愛する武士である磯山香織はふにゃふにゃした剣道仲間の西荻との別れに心痛めていた。
が、それも乗り越えるべき修行と思い込んで耐えていたようだ。
一方早苗は福岡の強豪校で方向性の違いにモヤモヤしていた。
そんな二人がそれぞれの青春(ちょっと汗臭い)を送る物語。
視点が交互に小気味よく切り替わって先が先が気になってガガっと読んでしまう。
しおりの紅白の紐は香織と早苗をイメージしているのだろう。
芸が細かい。




『黄泉坂案内人』
仁木英之 角川書店


読始6/9 読了6/10

コメント・・・
会社が倒産し、妻と娘とも別れる羽目になった磐田速人。
再就職はタクシー運転手だったが・・・
そのうえあの世とこの世の境に引きずり込まれる。
そして未練を持った魂の未練を解いて坂の上に送る仕事を押し付けられる。
死者の未練を処理する泣ける系物語。
しかしラストが気に入らない、満足しにくい終わり方だ。




『芥子の花 金春屋ゴメス』
西條奈加 


読始6/11 読了6/15

コメント・・・
シリーズ二作目。
近未来、日本から半独立してあえて科学と関わらず、江戸時代の様式を持って暮らす人たち。
そこの長崎奉行の一人である巨漢の女奉行ゴメス。
どうも最近江戸からアヘンが海外に出ているらしいと聞いてノッソリ動き出す。
とはいえ、この狭い江戸のどこで芥子が作られているものやら。
ゴメスの所の新入りの二人は怪しいところに忍び込むことになる。
それはとても苛酷な環境の・・・
そこそこミステリ、かな?




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