10月前期
『聖なる怠け者の冒険』・『ケルベロスの肖像』・『春期限定いちごタルト事件』
『仙丹の契り』・『グイン・サーガ,56』
『聖なる怠け者の冒険』
森見登美彦 朝日新聞出版
読始10/1 読了10/3
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宵山の土曜日。
あるものはスケジュールをビッシリと詰め込み、またあるものは1日中退屈にまみれてダラダラしたいと思ったり。
昔は不審者扱いされていたポンポコ仮面はようやく正義の人と認知されたのだが、この宵山の日に、今まで助けた人々から追い回されてヘロヘロになる。
そんな不思議な1日の物語。
やはらかくてイイ感じの小説だが、やはり今までの作品、森見ワールドという下敷きがあって楽しめるような気もするので初心者は初期作品から攻めるがよかろう。
『ケルベロスの肖像』
海堂尊 宝島社
読始10/4 読了10/6
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チーム・バチスタシリーズというのか。
読みかけていて、ふとケツの方を調べてみた。
前作アリアドネを読んでいなかった。
まぁ別にいいかと妥協したけど・・・
で、AIセンター。AIは人工知能ではなくオートプシーイメージ。死体を解剖ではなくCTスキャンしようという方法だ。
各権力と戦いながらその方式を採用しようとする東城大学病院。
そこに届くケルベロスの塔の破壊予告?
田口はAIセンター長に祭り上げられながらジタバタして、白鳥は役所の方でジタバタする。
まぁ・・・医局ストーリーながら病人とか治療とかそういう方向の話がまるでないのが(笑)
権力陰謀闘争というかそんな方向だけど面白い。
ただし別作品・・・桜宮シリーズが全部絡まりあっているので突然ここから読むわけにもいかないというのも事実。
今回はブラックペアン読んでないとわからないね。
『春期限定いちごタルト事件』
米澤穂信 創元推理文庫
読始10/7 読了10/8
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なんとなく読んだのだが、あとがき解説で「アリャ!?」となる。
これが未読のアニメ化作品氷菓の人の作品だったと。
こちらも高校生物語。
小市民になることを目指す男子と女子。
だが二人の前には小さな事件が現れて、存在を消そうとする彼らの邪魔をする。
小鳩君はどうしても目の前に現れた謎を解きたくなってしまうし、小佐内さんは悪意に対して反撃したくなってしまう。
過去の失敗を乗り越えて小市民を目指したのではなかったか。
不思議な関係の二人がこの先一体どうなることやら。
『仙丹の契り』
仁木英之 新潮社
読始10/12 読了10/14
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僕僕先生シリーズ。だが通しナンバーが無いので順番通りに読めているか不安になるシリーズともいう。
ぶらぶらと旅する僕僕と王弁は吐蕃の王子ドルマと再会し、彼が病床の父に会いに行くのに付き合うことになる。
しかし一度王位後継者の座から離れた人間が戻ってくるのを喜ぶ人間ばかりではなく、政治的にゴチャゴチャした状態に飛び込むことになる。
僕僕を狙う、胡蝶や謎の仙人集団なども入り乱れて大混乱。
そんななかで王弁はどのようにして僕僕と仙丹の契りをしたのかは謎である。
『グイン・サーガ,56 野望の序曲』
栗本薫 ハヤカワ文庫JA
読始10/15 読了10/16
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イシュトヴァーンの対クム戦役クライマックス。
戦場という水を得た魚状態のイシュト。
次から次に奇策を繰り出し、戦力で不利な状況を局地的にひっくり返し続ける。
実にヒロイックな物語で、思わず彼とともに戦場に立ちたくなる。
戦争なんて血塗れ地獄なんだけどねぇ。
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