12月後期

『千里伝,3』『絶海、ジェイル』『限界集落株式会社』
『県庁おもてなし課』


『千里伝 武神の賽』
仁木英之 講談社


読始12/19 読了12/22

コメント・・・
世界の危機を2回も防いだ3人であるが、人間の器の大きさは一人を除き全然育っていなかった。
チビの千里に、置いてけぼり感を持つ絶海。
異民族である吐蕃のバソンは悠々自適って感じで大きいね。
そして三人は世界にかかわるらしい宝貝、武神賽が商品である武闘祭に向かう。
ただ、絶海は闇落ちして敵サイドだけどね。
謎の仙人、呂用之の目的も始皇帝復活だと判明。
死者復活という世界を反転させるような事態に、仙界が揺るぐ。




『絶海、ジェイル Kの悲劇‘94』
古野まほろ 


読始12/22 読了12/25

コメント・・・
奇遇にも上で読んだ本の主役の一人が、絶海(笑)
さて、天才的ショパニストであった祖父の残したレコードがあると聞かされてついていったら牢獄に閉じ込められた八重洲家康。
戦時中、絶海の孤島から脱獄した公爵一味の手段を推理しろと。
脱獄を許したことにより切腹して果てたらしい獄長の孫は脱獄した者たちの係累をも集め、投獄する。
家康は祖父がかつて行った脱獄法を見つけ出すことができるのか。
超展開とアチョーな理論により解説される脱獄法。
うーん、それでいいのかなぁと思わないではいられない(笑)




『限界集落株式会社』
黒野伸一 小学館文庫


読始12/26 読了12/29

コメント・・・
映画だかドラマだかになるとかで、電子書籍屋で広告を見ていたので何となく手に取った。
会社を辞めて、次の仕事を始めるまでのリフレッシュにやってきた父の田舎。
というか田舎過ぎて、終わってる感しかない。
勝手に家に上がり込んでるジジババたちの話を聞いて、元融資屋の多岐川は自分の知識でできる程度には村を応援してやろうと。
ジジババに都会から逃げてきた中年や若者。人材を適材適所に配置して村落復活を目指す。
まぁ楽しいけれども、楽すぎたかな。
苦難が薄い感じがする。むしろ恋愛関係の流ればかりが、より苦難だったとも言える(笑)
苦みの足りない甘口成功ストーリー。




『県庁おもてなし課』
有川浩 角川書店


読始12/30 読了1/1

コメント・・・
こちらもまぁ似たようなものである。
高知県出身の作者が書いた高知の物語。
おもてなし課は実在しますが、ストーリーはフィクションです。
高知を観光県として発展させるべきおもてなし課であるが、何かをまともにやろうとすると役所のしきたりお約束が邪魔をして身動きできない。
いつしか縛られて何も考えられなくなっていたおもてなし課。
彼らがぼんやりと観光大使として県の有名人にいろいろと電話を掛けたことで始まるストーリー。
一人の作家がザクザクと容赦なくツッコミを入れ、役所はズタズタにされながら走り回る。
彼によって紹介された一人の男はさらに爆弾を投げ込み。
お役所パニック。
上の本よりは苦難が強くて読み応えがあったかな。




トップに戻りたい
リストに戻る