2月前期
『深川黄表紙掛取り帖』・『京太郎妄想剣』・『グイン・サーガ,49』
『三国志,12』・『影執事マルクの秘密』
『深川黄表紙掛取り帖』
山本一力 講談社文庫
読始2/3 読了2/5
コメント・・・
江戸が舞台のビジネスと事件の物語、連作集。
内容的にジャンルが違うのにミステリ大賞にノミネートされるような、そういう方向性の。
50俵注文したはずの大豆が500俵届いた。
一体どうやって消費すればいいのか。
爪田屋に集まった四人、夏負けに効く定斎売りの蔵秀。男装の絵師雅乃。物書きの辰次郎。飾り行灯作りの宗佑。
このトラブルから始まり、果ては豪商紀伊国屋文左衛門とも渡り合う。
金に踊る人溺れる人を書いたような物語かもしれない。
弱きを助け強気をくじくピカレスクか。
『京太郎妄想剣』
文月芯 廣済堂文庫
読始2/6 読了2/8
コメント・・・
残念無念妄想剣。
妄想から生まれる実態無き幻覚によって敵を切る/切られたような気にさせる?剣技。
自分を寺に預けて姿を消した母親を探して江戸まで出てきたデブ武士の京太郎。
空腹でヘロヘロになりながらも辻斬りから人を守り、そこの、ヤクザ屋の世話になる。
敵の旗本奴や妄想剣はいろいろな人物やなんやのパロディが効いててバカバカしい。
その割りに無駄に人が死んでいく甘くない世界。
母親の存在に大きな謎があるっぽいけど、たとえば京太郎は殿様の子だとか・・・
その辺のことはまぁこの巻ではさっぱりわからないのである。
『グイン・サーガ,49 紅の陥穽』
栗本薫 ハヤカワ文庫JA
読始2/8 読了2/10
コメント・・・
陥穽ではあるかなぁ?と思ったけど緋の割合はもっと少ないかも。
パロの王立学問所に入れない外国人や身分の低いものが集まる学生街アムブラ。
一部の暴走学生がクリスタル公アルドナリスの投獄に発狂して市庁舎を制圧。
多数の人質を取り国王の退位とナリスへの禅譲を要求する。
当のナリスは王の信任が消えかけているカルファン導師の拷問にあっていた
『三国志 十二の巻 霹靂の星』
北方謙三 時代小説文庫
読始2/11 読了2/13
コメント・・・
劉備亡き後の蜀を一人で支える諸葛亮。
新しい将軍候補らを育ててはいるものの、過去の人物が大きすぎてどうにも頼りなく感じる。
歴戦の武将魏延はなぜか相性が悪くて顔を見るたびに裏切られそうな気がする(笑)
かわいがっているのは馬謖であるが彼が伝説の大ミスを犯すのである。
山頂布陣。
山の上を陣取ることで逆落としに突撃して大打撃を与えるのだー、って副将王平の助言を無視して山に登ったら張合βに水源を押さえられ、水に飢えてヘロヘロになって壊滅してしまった。
そして処罰が泣いて馬謖を切るの格言である。
代わりに、というのもなんだが出世しそうな新人が姜維。
辞書登録していない人は「しょうがせんい」で変換していらないところを削ろう。
最後には趙雲が老病死。さみしいねぇ。
『影執事マルクの秘密』
手島史詞 富士見ファンタジア文庫
読始2/14 読了2/15
コメント・・・
毎度毎度アレだけど、マルクの秘密ではなく、主に先輩であり年齢不詳のふわふわくらげドミニクの秘密/過去である。
マルクを主題にしようとすると全巻のタイトルが影執事マルクの不幸、になっちゃうから・・・ね(笑)
しかし当のドミニクは休暇で屋敷に居らず、マルクがバッチリとばっちりである。
なんとかマルクおさめたいである。
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