6月前期
『妖怪アパートの幽雅な日常,4』・『図書館戦争,3』・『下戸は勘定に入れません』
『図書館戦争,4』・『ちゃらぽこ,2』
『妖怪アパートの幽雅な日常,4』
香月日輪 講談社文庫
読始6/2 読了6/3
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まだまだ修行は続く。
というかレベルアップした修行にヘロヘロパーになる夕士。
夏休みが飛んでいく。
それでも生きていくには金が要るのでバイトにも励む。
運送屋でえっさほいさ。
そして夏休みバイトに来た新人というか短期バイトたちとの人間関係。
なんとなく入って消えていった数人のバイトを語った社長の言葉が残った。
「あいつらの目を見てダメに奴じゃないと思ったから雇った。けどそれは良いとか悪いとかそんなものすら無い、空っぽの目だったんだ」って。
なるほど、絶妙な表現だなあって。
物理的に薄くて、冊数を稼ぐための本だったけど、読み応えがあって満足。
『図書館危機 図書館戦争シリーズ,3』
有川浩 角川文庫
読始6/5 読了6/7
コメント・・・
手塚兄の嫌がらせによって王子様の正体を知ってしまった郁は、今までの行動に悶絶し悶々とし、身長の割に控えめな胸を苦しませる。
それでいて今度の仕事の内容は一番行きたくない、親バレを恐れて尻すごみする地元茨城であった。
行政の、ではなくて図書館のねじれによって実に不愉快空間になっている茨城図書館はそれ自体が実にイヤなものであった。
嫌な悪者をじつに嫌に表現する。
上手に読者をイライラさせる毒小説。
郁のバカさと元気さが無ければ読むのが大変だったかもしれない。
『下戸は勘定に入れません』
西澤保彦 中央公論新社
読始6/7 読了6/9
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酒飲みが出てくるという以外には、特にタイトルに意味は無い。
自殺願望を持つ中年の古徳。
あの日あの時あの場所で一緒に酔った相手と、同じ酒を飲みながら酔っぱらうとその時間に精神が飛ぶことがあるというタイムスリッパー。タイムバックジャンパー?
そんな彼と、その時彼と飲んだ相手が出会う過去の一場面から話が広がり二転くらいして収まる。
てな感じの連作ミステリ?
まぁ・・・暗くなり過ぎない話だと思う。
ラストはなんでやねんという気がしなくもない軽い終わり方だし。
『図書館革命 図書館戦争シリーズ,4』
有川浩 角川文庫
読始6/10 読了6/12
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ついに最終巻。
とある小説に似た手口でテロが発生した。
メディア良化委員会は作者を捕まえようとし、図書館部隊は彼を保護する。
作家をどう守るか。
郁のつぶやきに隊員が全力で無茶をする。
嫌な敵がじつに嫌すぎる話だけど、ラストに来て面白さは最高かな。
あとは番外編だか別冊だかそんな感じのシリーズを読めば完了か。
『ちゃらぽこ 仇討ち妖怪皿屋敷』
朝松健 光文社文庫
読始6/13 読了6/15
コメント・・・
しゃばけをはじめとして、最近は普通に出回ってる妖怪と住む日常モノ。
真っ暗長屋にまたもや、別口ではあるがやくざが地上げに来るところから始まる。
その大本を手繰ろうとすれば江戸を騒がすことになりそうで。
しかもそこにお菊幽霊の話まで盛り込んできた。
ある意味新しい解釈の、皿屋敷。
お菊の性格も新しすぎる(笑)
まぁちゃらぽこというか、すちゃらかと言いたくなる感じの大江戸妖怪ドタバタ物語。
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