9月前期
『ダィテス領攻防記』・『ジョーカー・ゲーム』・『脱限界集落株式会社』
『光圀伝』
『ダィテス領攻防記』
牧原のどか レジーナブックス
読始9/1 読了9/2
コメント・・・
ちょっぴりマジカルな世界の公爵令嬢は前世の記憶を持っていた。
なので、その記憶・・・現代日本の知識を持って辺境国ダィテスを発展させていた。
崇高なる目的のため。
そう。彼女は国の文化程度を高め、愛するBL小説を楽しめる世界に作り替えようとしていたのだ。恐るべし
そんな彼女に婿殿が送り込まれる。首都を追われた廃嫡王子マティスである。
美形の彼と付き従う美形の部下コシュカのペアによだれを垂らしながらミリアーナの人生は波乱になるかもしれないのだった。
が、国の周りに色々とあやうい関係の国家があるんだけど、それぞれに無能ではない王が居座っているので戦乱なんてあるのかなぁ?と思ってしまう。
むしろマティスを完全に消したい派閥による内乱の方がありそうな・・・ってね。
外国に魅力的なキャラを作りすぎて作者が勝手に詰んだ?以下次号。
『ジョーカー・ゲーム』
柳広司 角川書店
読始9/2 読了9/3
コメント・・・
アニメ化もしたスパイ物語。
帝国陸軍に新設されたD機関。
歴戦の勇士、結城少佐が一般人らを厳選して揃えた芯の強い歪んだ者たち。
彼らの紡ぐスパイな日々の短編集。
ぶっちゃけ、1話の〆で驚かされた以外はアッサリしすぎていて薄味だなぁと思ってしまう。
2巻以降はナンバリングじゃないから探しにくいなぁ。
『脱限界集落株式会社』
黒野伸一 小学館
読始9/4 読了9/6
コメント・・・
限界集落株式会社の続編。
止村はなかなかの栄えを見せたが、周辺地域はそうでもなかった。
安在市はショッピングモール派と商店街派で争い混乱することになる。
今回活躍するのは、都会から逃げるように田舎に住み着いていた若者なのである。
頑張れ過疎地。
『光圀伝』
冲方丁 角川書店
読始9/7 読了9/15
コメント・・・
誰でも知ってる水戸黄門の物語。
と言っても創作と言われる諸国漫遊ではなく、多分史実的な展開をベースにしたもの。
若い頃は織田信長のような凶暴なうつけ者だったとか。
知らなくて驚いたのは、家康の孫だったということか。
ともかく、エネルギーを持て余して暴れまわっていた若き日や、そのエネルギーを詩作文作に費やした中年期など、「ほっほっほ」と高笑いする老人とはかけ離れた光圀が読める。
惑うに似た字の國ではなく、八方に広がるイメージの圀である。
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