10月後期
『ダィテス領攻防記,3』・『話虫干』・『本朝無双格闘家列伝』
『祟りのゆかりちゃん』・『真夜中のパン屋さん,3』・『銀河盗賊ビリィ・アレグロ/暗殺心』
『下町和菓子 栗丸堂』
『ダィテス領攻防記,3』
牧原のどか レジーナブックス
読始10/18 読了10/19
コメント・・・
今回も特に言うことは無いなぁ。
相変わらず、力有る国は王の思慮が深く無謀な戦を仕掛けてこない。
お互いに王級の加護の持ち主がいるということでぶつかり合えば損害ばかりが大きくなるのだろう。
で、姑息な小物国がなにか勘違いして主人公国オウミに喧嘩を売ったものだから、オウミだけに利益はやらせんと近隣国が援護に回った。
ねずみ一匹にドラゴン三体が襲い掛かるようなものである。
そんなわけで大物同士の戦争が起こる気配も無く、話をどうやって進めるんだろうと心配するのだ。
タイトルの領土では全然戦争起きないし(笑)
平和な世界のままBL出版を頑張るというのも・・・ありか(爆)
『話虫干』
小路幸也 ちくま文庫
読始10/19 読了10/20
コメント・・・
本に取り憑いて、話の内容を変えてしまう不思議現象を話虫と称す。
それに対抗して本の中に入って犯人たる虫をどうにかするという仕事が話虫干である。
と、いうわけで開幕はなんだか古めかしい文章だなぁと思うのだが、未読だから気付かなかったが夏目漱石のこころが叩き台なのである。
作者のこころに対する熱い偏愛によって書かれたこころパスティーシュとでも言おうか。
途中まではなんとなく読んでいた&こころってのはそんな話であったかと勉強もしつつ。
だがラストをそういう展開にしたのか!と心が温まった。
予想外のオチに満足。
『本朝無双格闘家列伝』
夢枕獏 新潮文庫
読始10/21 読了10/23
コメント・・・
キャリア本かなぁ・・・
つまり、内容がイマイチでも作者の積み上げてきたキャリアによって発行できるレベルの作品。
そんなわけで古代日本の素手で戦う格闘家を紹介するもの。
だいたいにおいて前置きばかりが長く、古典から持ってきたほんの数行の試合シーンを抜粋するだけだから戦いはすぐ終わる。
そんな時代にそんな力持ちが居たんだ、というよりも、そんな時代でも強者の話を書き残そうと思う人が居たんだなぁ、という感想の方が強いか(笑)
『祟りのゆかりちゃん』
蒲原二郎 幻冬舎
読始10/23 読了10/24
コメント・・・
いつもどおりの怖くないオカルト。
就職浪人のゆかりちゃんはお寺で巫女のバイトをしていた。
ある日ストレスで供養等を破壊したら呪われてしまった。
男性との出会いがなくなる呪い(笑)解除するためには108の人助けをしなくてはならないのだ。
観音様によって呼び寄せられる悩める人たちを助けるためゆかりは仕方なく頑張る。
ドタバタコメディ風。
『真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生』
大沼紀子 ポプラ文庫
読始10/25 読了10/27
コメント・・・
いつもトラブルが迷い込むパン屋、ブランジェリークレバヤシ。
今回は希実のクラスにあらわれた転校生。
魔法使いになるのが夢と言う受験生は一体何をしでかすか。
面倒だから後は、あおり文の重たかったりもするけれど心温まる物語、って紹介して〆るか。
『銀河盗賊ビリィ・アレグロ/暗殺心』
都築道夫 創元SF文庫
読始10/28 読了10/30
コメント・・・
表題作二本の合冊本。
あとがき解説では絶賛されてるけど、さすがに昭和の作品だけあってなんとなく古くさい感がある。
つまらなくはないけど・・・くらいかな。
ビリィは短編連作で次から次に仕事をしていく。テレパシーを使う蛇のダイジャが便利すぎて緊張感が弱い。
暗殺心は不思議感が強いか。
報酬がいくらとか言う話ではなく、五人の王を殺すという仕事をどういう気持ちで請けようと思ったのか。
感情ではない。復讐の理由を聞くと仕事の手がぶれるかもしれないと最後まで話は聞かない、語られないのだ。
しかしまぁ、都築道夫の別作品を読んでみようかなと言う魅力はあった。
『お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂』
似鳥航一 メディアワークス文庫
読始10/31 読了10/31
コメント・・・
無愛想な元ヤンキーの、そして両親を事故で失って和菓子屋を継いだ栗田仁。
反抗期前の修行と、専門学校の勉強でいっぱしの和菓子を作れるようになったのだが、客足が減りつつある。
知り合いの喫茶店のマスターに送り込まれた謎の女性が彼の和菓子を変える、かもしれない。
というわけで下町人情系短編集。
和菓子かぁ・・・好きだな(笑)
作者は豆大福が好きらしいけど、拙者はなんだろうなぁ。色々あるけど葛桜にしておくか。
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