6月後期
『ヴァン・ショーをあなたに』・『グイン・サーガ,71』・『ダィテス領攻防記,2』
『三舟、奔る!』・『煙か土か食い物』・『AllYouNeedIsKill』
『任侠学園』・『掟上今日子の挑戦状』
『ヴァン・ショーをあなたに』
近藤史恵 創元クライムクラブ
読始6/16 読了6/16
コメント・・・
フランス料理店パ・マルの物語、第二巻。
表題を含む、食べ物から広がっていく推理劇短編集。
三船シェフの修行時代の話もあり。
まぁ、ザックリ言うと、スーパー観察力だなぁ、と(笑)
そして電子書籍無料に来ていた冷蔵庫探偵に近いものを感じる。
『グイン・サーガ,71 嵐のルノリア』
栗本薫 ハヤカワ文庫JA
読始6/17 読了6/19
コメント・・・
うへぇ、読みたくないなぁ。
そんな雰囲気の展開。
ついにナリスの反乱が始まる、かと思ったらまだ始まらず、むしろレムス=ゾッグの先制攻撃が何人かを捕らえる。
ナリスの行動すらもヤンダルの計算のうちなのか。
次巻こそパロが血に染まる?
『ダィテス領攻防記,2』
牧原のどか レジーナブックス
読始6/20 読了6/21
コメント・・・
攻防というけど、各国の中心人物が基本的に冷静で計算高く、戦争は起きない。
あいかわらず国内の方がアホウでどうにもいけない。
おとなしく田舎に引っ込んでいることを納得した兄王子に無駄にちょっかいを出そうというのが実に無能。
一方、日本生まれの腐女子であってこの世界に転生したミリアーナは少しずつBLの世界を広めているようだ。
なんというか・・・
話の進めようもまとめようも無い展開に思えるんだけど、どうするんだろ。
『三舟、奔る!』
仁木英之 実業之日本社
読始6/22 読了6/23
コメント・・・
三舟というのを知らなかった。
幕末を奔った三人の、舟が付く男たち。
山岡鉄舟を中心に、勝海舟と高橋泥舟。
老いた鉄舟が走馬灯のように昔を思い出す。
人生トラブル物語、幕末マニアではないのでどれくらいが事実を基にした話なのかはわからない。
『煙か土か食い物』
舞城王太郎 講談社文庫
読始6/23 読了6/25
コメント・・・
なぜか読む機会の無かったデビュー作。
舞城らしい文字がぎっしり詰まっていながらスピーディーで勢いがあり、それでいて頭おかしい電波系。
すごい速さの推理小説から突然のバイオレンス系に変化して・・・
じつに、メフィスト賞らしいというかメフィスト賞以外だったらかすりもしなさそうというか(爆)
結局のところメフィスト賞にありがちな、これはミステリというよりメフィストです、って感じのお話。
『All You Need Is Kill』
桜坂洋 スーパーダッシュ文庫
読始6/26 読了6/27
コメント・・・
アメリカで映画化。
を受けて先行漫画化されたものを読み、内容はわかっていた。そして映画は見ていない。
で、最後に原作小説を読む、と。
図書館にはずっと置きっぱなしであったんで何度も手にとるチャンスはあったんだけどね。なんとなく伸び伸びになってた。
さて、宇宙から来た地球侵略の尖兵っぽい不思議生物。通称ギタイ相手に地球人軍は必死に戦う。
新兵キリヤ・ケイジはなんとなく違和感のあるギタイを撃破して、死ぬ。
そして生き返った。正確には時間が巻き戻ってさっきの戦闘前日に帰ってきた。
死に死に死んで、戻り戻り戻る。
そして同じループをするリタと出会い・・・
映画もコレと同じ空虚感のあるラストなのかなぁ。
ハリウッドとかザックリとハッピーエンドに作り変えそうな気もするが・・・さて。
『任侠学園』
今野敏 中公文庫
読始6/28 読了6/28
コメント・・・
極道ファンタジー第二作。
あとがき解説の人なんかもヤクザ・ファンタジーって言ってるし、なんとなく誰でもそう表現したくなるんだな。
堅気の衆に迷惑をかけないようにと仕込まれた阿岐元組。
地元の人たちに愛される、総勢が5人ほどの弱小一家。
ただ、時々組長はブンカジギョウに夢を見る。
今度も兄弟の持ち込んだ赤字私立学校の話に喜んで飛びつき、学校経営を始めるのだった。
もちろん組長は始めるということを決めるだけで、その先の仕事は代貸の日村が一任されるのだ。
学校とか無いわー、ありえないわーと思っても親には逆らえないのがヤクザ道。
崩壊した学校・・・と言っても世紀末的にヒャッハーなのではなく、夢も希望も生命力も無いクラゲのようなぼんやりした存在を人間らしくしようという努力が始まるのだった。
今の(ウワサに効くだけの)無気力型崩壊学校に打ち込むカンフル剤はこんなものでないとダメかもしれんなぁとシミジミ思わせる。
あとがき解説の人が言うようにヤクザ小説というより教育モノとかビジネスモノとか、とにかく全部盛りの何と言っていいかわからない総合小説。
そして・・・面白い。
『掟上今日子の挑戦状』
西尾維新 講談社
読始6/29 読了7/1
コメント・・・
第三作。
一巻で存在感を出していた、どこにいても犯人扱いされてしまう隠館厄介は全然レギュラーではなく、2,3と出てこないし今後も出てこないか?
今回はタイトルに挑戦状とあるように、読者が頑張って謎を解かないといけない程度にはヒントが出ているのだろう。
こうしてみると、もともとデビューはミステリであるクビキリサイクルから始まった人なんだなぁと思い出せたりもする。
今は内容らしい内容は無いようという物語シリーズが代表作だからねぇ。
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