22年10月

『バチカン奇跡調査官,6』『医学のひよこ』『西巷説百物語』
『ちょんまげ、ちょうだい』『パラレル・フィクショナル』


『バチカン奇跡調査官 ラプラスの悪魔
藤木稟 角川ホラー文庫


読始10/5 読了10/7

コメント・・・
今回も奇跡を調査せず、アメリカで起きた不思議事件の解決を頼まれる。
大統領候補の議員が、発光して倒れた?
いったいどんなトンデモ科学の力なのか?!
もはや誰もオカルト的な何かだとは思わない、って書いてようやく思いついた。
つまりこのシリーズは高度に発達した科学は魔法と見分けがつかない、と。
そういうコンセプトだったのかなぁと。
そしてラストに不穏な空気を残しまくって続巻へと引っ張るのであった。




『医学のひよこ』
海堂尊 角川書店


読始10/11 読了10/13

コメント・・・
医学のたまごでズッコケ大活躍をした少年・・・中学生の曾根崎薫は友人らとともに大きな卵を見つける。
そこから生まれたのはなぜか人型をした巨大な赤ん坊。
140cm近い赤ん坊をどうしたらいいのか。
イガク的に保護するには。
いつもの桜宮市が舞台で、登場人物もおなじみだけどちょっと不思議な物語。




西巷説百物語にしのこうせつひゃくものがたり
京極夏彦 角川書店


読始10/14 読了10/21

コメント・・・
西の、ってことで舞台は大阪。
靄舟の林蔵が中心となってゴタゴタを妖怪の仕業にして煙に巻く。
しかし、このイラストの遺言幽霊水乞幽霊とは何なのだろう。めっちゃ笑顔で恨みの欠片も無さそうに見えます。
それはそれとして、いくつもの厄介ごとを処理した後で最後の事件が発生する。
総決算。というほどのことかな。
これで終いの金毘羅さんや、ってね。




『ちょんまげ、ちょうだい ぽんぽこ もののけ江戸語り
高橋由太 角川文庫


読始10/25 読了10/27

コメント・・・
徳川家康の影武者をしていた相馬二郎三郎は太平の世が来たと感じたとき家康のもとを去っていった。
時は流れて四代将軍家綱の時代。
柳生の家は十兵衛に劣ると言われ続けてコンプレックスをこじらせた弟の宗冬が当主。
ある日稽古をしていたら怪しい者にちょんまげと伝統の大剣を奪われてしまった。
あやしいといえば相馬はタヌキのぽんぽこなるモノを遣っていたらしい。
一族の威厳をかけて取り囲め、って言い出したのだが。
そのころ相馬の子孫は腹ペコすぎて長屋でゴロゴロしていた・・・
コミカル系江戸物語が始まる。




『パラレル・フィクショナル』
西澤保彦 祥伝社


読始10/28 読了11/2

コメント・・・
たぶん、シリーズものではない。
けど、いつものとも言える超能力ミステリ。
そのややこしさは、予知夢を見る二人。叔母と甥か。
語りが軽いから勝手に若く感じてしまったが、60と40くらい?
ともかく二人の予知夢は同じ時間をそれぞれの視点で見るという不思議なもの。
ある日、親族が集まるパーティーで連続殺人事件が起こる夢を見た。
その夢を回避するべく夢の中と違う行動をとったら、幸いなことに事件は起きなかった。
起きなかったのはなぜ?というあまりにも不思議な謎を提示される。
解けるのかな?わかりません。
ただ、一つのヒントとして、これもある意味西澤保彦の定番。いろんな形の愛。かな。
まぁ・・・設定のややこしさに驚いたけど、話自体はそれほど・・・。



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