十一月前期

『青狼記』『トップラン&ランド完』『鬼剣衆』
『秘密屋文庫』『エンディミオン,上』

『青狼記』
楡周平 講談社


読始11/4 読了11/7

コメント・・・
週刊バンチ連載中のマンガの原作ということで手に取る。
荘趙浚。楽天の国の忠実な戦士(の卵)
武学館で武術学問共に優れ、主席の座に付くほど優秀な若者だが・・・
純粋すぎるがゆえに、ケツの穴の小さい帝に散々な目に合わされる。
だが、数々の逆境は彼を成長させるバネにしかならないのであった。
まぁ、ちょっとぬる目の連城訣って感じかな。
だがあくまでも趙浚には信頼できる友人が、仲間が、師が、いてくれた。
そして彼は地獄を生き抜く。
いろいろな意味で胸を熱く焼く一冊。
っていうか、一冊で終わるのが惜しいくらいだ。




『トップラン&ランド完』
清涼院流水 幻冬舎文庫


読始11/8 読了11/9

コメント・・・
ただ、つらつらと当時のNEWSを並べただけとでも言うべきシリーズ。
それだけに不人気で中途半端で終わっていた。
だが、まぁ、完結編として書かれたコレも今までとスタイルを変えたわけではなく・・・
探偵をしている藤笙造と世界を滅ぼす悪王の勝負になっているはずだったのに・・・
薄いからネタとして詠むだけ読んでもいいんだけどね。
少なくともコレを他人にお勧めする人はいないだろうな。




『鬼剣衆 妖藩記』
菊地秀行 カッパノベルス


読始11/9 読了11/11

コメント・・・
怪異に包まれた小藩、夕城藩。
そこにある無敵の道場「神影館」
道場主は豪放磊落の紫暮左近。だが真に強いのは誰にも姿を見せない謎の兄、紫暮右近か?
今回は人外の強さの種を持った百姓、小仁蔵を左近が鍛え上げる。
そんな夕城藩に訪れるのは、微妙に裕福な財政の秘密を探りに来た幕府の使者。
彼らが怪しむのは怪奇の中心点であり、地元の者も近寄らない八風山。
小仁蔵・幕府の使者・八風山・強盗団。そして、紫暮右近・左近
結構な要素が上手くまとめてある。
微妙に寂れた時代劇と言う雰囲気もイイ。




『秘密屋文庫 知ってる怪』
清涼院流水 講談社文庫


読始11/11 読了11/14

コメント・・・
ノベルスの秘密屋赤・白を改稿し、さらに黒を追加した文庫版。
赤の都市伝説。白の裏世界。黒の完結編。
今回はストーリーが一本道に統一されて安心して楽しめる。
赤白を読んでいたけど、充分満足した。
ただ本筋は面白いのだが、一段ハジケた行き過ぎのオチで冷まされることもあり。
おまけの秘密屋裏話。
内容はともかく字体が悪いよ、読みにくいってばよ。




『エンディミオン,上』
ダン・シモンズ 酒井昭伸:訳 ハヤカワ文庫SF


読始11/14 読了11/19

コメント・・・
あの巡礼から300年。
この世界で力を持っているのは新たなキリスト教、復活派であった。
ハイペリオンの地下に存在した謎の聖十字架。それは人体に寄生して人体が壊れたとき無理やりでも復活させる。
あの頃は、再生を続けると脳が退化して生きるだけの肉人形になってしまう悪魔のアイテムであった。
そして、AIは意思を失った人の脳を利用してさらなるネットワークを構成しようとたくらんでいたのだが・・・
復活派は、人の意思を残したまま人体復活を行う術式に成功した。
誰だって死にたくないから復活派の信者となる。そんな世界・・・
ロール・エンディミオンは数少ない十字架否定派だった。
そして「教える者」アイネイアーを、すなわちブローン・レイミアの娘を、守るべき者として、詩人マーティン・サイリーナスによって選ばれる。
この娘、こましゃくれたアイネイアーを、AIを復活させるものとして捕らえようとする復活派。
宇宙のほとんどを支配する彼らに対して、エンディミオンらに何が出来るのか?
熱いと言えばこれほど熱い話もあるまい。
ネタとしてすごいのが新宇宙航法。復活派の宇宙船は乗組員の安全を全く考えない猛スピードで突進する。
凄まじいGによって乗組員は血と肉のジュースになる(爆)
そのジュースを復活させ、人に戻すのだ・・・
うは、勘弁して欲しい。無茶苦茶でごじゃりまするがな。




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欄外 ゲームの伝道


エバーブルーで深海探索中。
真っ暗な沈没船の中をヘッドライト一つの明かりだけで進んでいく。
で・・・
暗闇から突然現れたタカアシガニにビビる(爆)
無害だけど不意打ちだと怖いよ・・・