十二月後期
『芋奉行 青木昆陽』・『ARIEL,15』・『魔道士の掟,2』
『エンディミオンの覚醒,上』・
『芋奉行 青木昆陽』
羽太雄平 光文社
読始12/17 読了12/20
コメント・・・
青木昆陽。サツマイモを栽培することを進言し、多くの民を飢饉から救った男。
そんな彼が大岡越前の命により、彼が望んでいた古書採集の旅に出ることになる。
青木昆陽はかなりの本の虫だったらしい。両親の死を利用して(?)喪に服すという形で6年間本を読み続けていた。
だが、その裏には・・・
昆陽はお供にお庭番の村垣佐吉。同行者に剣士の松浦慎次郎。
各地で様々なトラブルに巻き込まれながら、ちっちゃい事件を解決したりする。
と言っても昆陽は別にスーパー探偵ではなく、チャンバラが始まるとビビって足がガクガク震えるほどの普通の学者。
そっちは連れにまかせたぞ、と。
サツマイモ普及の話と思って借りたけど全然違う展開。
しかし、まぁ、コレはコレで楽しかった。
『ARIEL,15』
笹本祐一 ソノラマ文庫
読始12/20 読了12/21
コメント・・・
火星周辺で銀河帝国と帝国に雇われているはずの銀河侵略商社との間で戦争が起ころうとしていた。
地球の近所でそんなことされたらかないまへんがな、と、一人の女子高生が立ち上がる。
女子高生の口八丁は宇宙を救うか滅ぼすか。
・・・
まぁ、大馬鹿SFと分類すればいいのかな。
最近はタイトルになっている、女性型巨大ロボット『エリアル』の出番も無いし(笑)
単純に笑いながら読むも良し、戦争はこの小説と同じくらい簡単に起こせるけど止めるのはこんなに都合よくいかないよなぁとシミジミするも良し。
『魔道士の掟,2 魔法の地へ』
テリー・グッドカインド 佐田千織:訳 ハヤカワ文庫FT
読始12/21 読了12/25
コメント・・・
『探索者』に任命されたリチャードと共に行くのは、
聴罪師カーラン。彼女を助けたいという気持ちがリチャードを旅立たせた理由の大半。残りは父親の敵討ちとか世界を守るとか・・・。
しかし、肩書きの聴罪師がなんなのかまだはっきりとは書かれていない。それとも西洋では普通に知られているものなのか?
伝説の魔道士ゼッド。リチャードの友人と言うか師匠と言うかそんな感じ。魔法使いだと言うことを隠していたので魔法の師匠ではなく人生の師匠かな?
境番チェイス。隣国との間にある魔術的な障壁<境>。ここからは凶悪な魔物が時々現れる。そんな連中を処分するのが境番。全身に武器をまとい、魔物以上に狂暴に戦う。そんなかれもリチャードの友人。
世界征服を企み、それを成し遂げる力を持つ魔法の箱を狙うダークン・ラールを止めるため、彼らは<境>を越える。
作者によると書きたいのは人の心。確かにアクションなんかよりもソッチ方面を中心に書いているのがわかる。
でもそれだけで読者を引き付け続けられるかな?と心配しつつ、次巻に期待。
『エンディミオンの覚醒,上』
ダン・シモンズ 酒井昭伸:訳 ハヤカワ文庫SF
読始12/25 読了1/4
コメント・・・
エンディミオンらの旅は続く。
聖十字架なる寄生体によって銀河のほとんどの人は不死を手に入れていた。
ほとんど、に入らないのは自ら不死を望まなかった人たちである。
宗教上の理由とか、なんとなくとか・・・
この十字架を配布するパクスになぜか追われるエンディミオン一行。
なんでも彼の守るべき少女アイネイアーがウイルスとなって彼らの不死世界の邪魔になるらしいのだが・・・
今回エンディミオンはアイネイアーと一時別れ、旅先に残してきた領事の宇宙船を取りに行くことになった。
転移ゲートをくぐる度にとんでもない事件が待っている。興奮大冒険だ。
そして、第二部。
天山という星でアイネイアーに再会する。
有毒ガスの雲の上に聳え立つ高峰に人が住んでいるという不思議な星。
いや、昔は転移ゲートがあったから住める場所が一畳でもあれば利用できたんだよね(笑)
今では滑車を使って山と山を行き来しているようだ。
そんな星についにパクスが訪れる・・・
ストーリー的には、エンディミオンがいまいちかっこ悪くて燃えないかな(笑)
力が入っているのはむしろ、天山やエンディミオンが巡った星々の描写だね。
地球ではありえない風景をひたすらじっくり細かく書き込んである。
幻想ガイドブックとして読めるかもしれない。そんな感じだ。
分厚くて字がギッシリ詰まっていて読むのに時間がかかるこのシリーズもようやく後一冊。
どんな風に締めてくれるのか楽しみだ。
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欄外 ゲームの伝道
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まぁ、ルールの面でリアルカードをプレイしている人には不評だけど。