六月前期

『霊玉伝』『蟲忍』『ポイントブランク』
『へっぽこ冒険者と眠る白嶺』『レンズの子供たち』


『霊玉伝』
バリー・ヒューガート 和爾桃子:訳 ハヤカワ文庫FT


読始6/2 読了6/9

コメント・・・
アメリカ人の書いた中華風ファンタジー。
おなじみ十牛と老師李高の二人がまた新たなトラブルに飛び込んでいく。
序章に書かれているように、今回は『なんだかよくわからない事件』なのでスッキリ感は不足。
だが、ヒューガートの描く不思議中国での冒険は奇想天外で面白いし。
登場人物も、とても味があってよろしい。
「姓はリー。名はカオ。玉にきずとはわしのことです」「わしが90歳に戻れたら・・・」
そんな老師を負ぶって西へ東へ走り回る十牛。
今回の同行者は超絶美形で歌と音真似の達人である月童と風来坊な彼を繋ぎ止める錨である究極美人の暁愁。
そして、目的は・・・なんだろう(爆)
まぁ、とにかくも、面白い冒険が待っている。
前回でもったりしていたような文章にも慣れたし(?)満足できた。




『蟲忍 ―ムシニン―』
古橋秀之&前嶋重機 徳間デュアル文庫


読始6/2 読了6/3

コメント・・・
前嶋重機のマンガにしたいかもしれないというネタを古橋秀之が小説化。
体の中に蟲を入れることで異能力を手に入れた蟲忍。
抜け忍となった辻疾風の阿音は、妹分の仇である最強蟲忍の縁隈を追う。
横文字に漢字を当て字にするというお約束過ぎてちょっぴり恥ずかしいセンスの技が飛び交う!!
そんな感じの、サイバーパンク?違うか。菊地秀行的と言ったほうが早いかな。
それなりに面白いんだけど、他人にお勧めできるほどのポイントは見つからない。




女王陛下の少年スパイ!アレックスポイントブランク』
アンソニー・ホロビッツ 竜村風也:訳 集英社


読始6/9 読了6/10

コメント・・・
やっぱりというのもなんだが、女王陛下は出てこない(爆)
それどころかむしろアレックスは脅迫的方向で任務に付かされるのだ。
潜入先はポイントブランクアカデミー。
それは、大金持ちや権力者のボケ子息を叩き直すという山奥の学園。
ここに息子が通わせていた二人の大物が死んだことにMI6は疑念を持ったのだ・・・
入学に向けてアレックスは不良ファッションを身に着けることになるのだが。
ここはハゲワロス。なにしろイラストの荒木飛呂彦が描く絵はこの世に存在し得ないほどギャングスタなファッションだからねぇ。
着替えの必要など1mgもないんですけど(笑)
それはそれとして、必死のアクション・旧友との再会など、抑えるところはきっちり抑えてまぁなかなかの良作。




ソード・ワールド・ノベルへっぽこ冒険者と眠る白嶺』
秋田みやび 富士見ファンタジア文庫


読始6/11 読了6/13

コメント・・・
へっぽこ冒険者たちが財宝探しの依頼を受けた。
依頼主は起死回生を狙う没落貴族。
ヤスガルン山脈に向かうのは・・・
全身鎧を普段着にガションガション走り回る神官戦士のバカぢから少女イリーナ。
態度がでかくて根性無しの魔法使いヒース。親父ドワーフのガルガド。
貧乏エルフのマウナにちびっ子盗賊ノリス。
ダメそうに見える彼らが連係プレイでギリギリの綱渡りに成功していくスリルとサスペンスの冒険活劇。
まぁ、なかなか面白いといえる。
キツい視点を持つと都合良く生ぬるい展開ということにもなるが、わかりやすいRPGのお約束ということで。




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『レンズマン・シリーズ,4 レンズの子供たち』
E.E.スミス 小隈黎:訳 創元SF文庫


読始6/14 読了6/17

コメント・・・
レンズマンシリーズを読むのは久しぶりだが・・・
うむ、なかなか盛り上がる。心躍る。
第二段階レンズマンのリーダー的存在キムボール・キニスン。ドラゴン型のウォーゼル。触手の生えたドラム缶トレゴンシー。(体温が)冷血ナドレック。
おなじみの面々が活躍するのだが、こんどはもっと強いレンズマンが登場する。
それがキムの5人の子供たち。第三段階レンズマンとして親をも超える大仕事に取り掛かる。
ドラゴンボールのような力のインフレで先代の勇者らの影が薄くなるのが難だが・・・
が、まぁ、さまざまに展開する冒険とバトルに興奮できた。
締めが菊地秀行並みに超特急尻すぼみ方だったのが微妙だが(笑)




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ゲームの伝道
トラップアクションゲーム、影牢2を買いたい。
予約特典・10年の歴史付きを買いたかったのだが・・・
予約するの忘れてるし(爆)
間に合うかぁ?(ムリ