七月前期
『お庭番地球を回る』・『馬超』・『諸葛孔明対卑弥呼』
『ベルバランの鬼火』・『顔を洗って出直しな!』・『帝都探偵物語,1』
『七剣下天山(上)』
『お庭番地球を回る 山田風太郎忍法帖短篇全集11』
山田風太郎 ちくま文庫
読始7/4 読了7/6
コメント・・・
まぁ、はっきり言えば面白くない(爆)
やはり、山田風太郎の作品は長編の方が戦う理由・・・
ドロドロとしたコールタールのごとき情念が渦巻く展開が燃えるのだ。
うん。
残念ながら不完全燃焼。
そもそもオチモノだからなぁ。長編と比べること自体間違っているのだが。
『馬超 曹操を二度追い詰めた豪将』
風野真知雄 PHP文庫
読始7/6 読了7/8
コメント・・・
正直、三国志のことをイマイチ分かっていないのでこういう角度からも勉強しようと。
子どもの頃ケンカで相手を刺したという暴力派というのを読んで、なんとなく三国志大戦のせがわまさき画の人相の悪い馬超がとてもソレっぽく見えてくる。
馬超・・・基本的には西方でワリと勢力を誇る父の馬騰の下で名を上げる。
上質な騎馬を作る家系で、騎兵自体も強かったとか。
ここで錦馬超の異名を得る。
後に曹操に逆らった咎で人質だった親兄弟が処刑され、馬超の一生の目的は曹操への復讐となる。
蜀の劉備の部下になったのもかなり終盤。
桃園の三兄弟が死に、復讐すべき曹操も死に・・・
比較的不幸な人生を送ったと言うことかな?
『諸葛孔明対卑弥呼』
町井登志夫 ハルキノベルス
読始7/8 読了7/10
コメント・・・
こちらは諸葛孔明という名前が出てはいるが、別に三国志のことを知るために借りたものではない(爆)
同時代に生きた卑弥呼と争わせると言うバカ話のアイデアがちょっとばかし気にいっただけだ。
とはいえ、マニアに喧嘩を売るかのようなヤクザな性格の孔明はいかがなものか(笑)
対する卑弥呼は短く切った断髪?なんだろボブカットみたいなもんかな。
それに女だてらに藤甲など纏っている。だいじょうぶか?
物理攻撃には強いけど燃えやすいんだぞ。
孔明はそうやってゴツトツコツ大王を焼き払ったんだぞ。
そんな二人が出会うのは、三国志の時代も終盤。ウワサに高い「泣いて馬謖を切る」頃。
あぁ、ならもう劉備は生きてないな。関羽・張飛も当然。
時代的にはずいぶんさみしいな。
だからこそ、孔明が卑弥呼などと戦えるというべきか。
まぁ、二人がまみえるのは最後も最後でたいした話に発展しないのが、ちょっとね。
弥生時代の中国人と韓国人であふれかえる不思議日本こそ物珍しいが、そこまでかな。
『逆宇宙ハンターズ外伝
ベルバランの鬼火』
朝松健 ソノラマ文庫
読始7/10 読了7/11
コメント・・・
人気の妖術僧、白鳳坊の物語。
苦止縷得宗に反旗を翻すための資金を求めて白鳳坊はフィリピンまでやってきた。
ここにはたいしたお宝が・・・マルコス大統領の隠し財産が眠っている。
いつもの妖術で弟分にしてしまったソーマワンサと、海賊だった両親が殺された宝のありかを知る手がかりの少女マリア。
微妙に足手まとい(?)な子供を連れて白鳳坊はどう戦うか。
財宝を狙うのは彼らだけではない。
大統領を見限った秘密警察の連中や、フィリピンギャング。
そして宝を守るのは彼らさえも震え上がるベルバランの人食い鬼。
いや、その鬼がミイラとなった肉体から鬼火となって自在に飛び回り襲い掛かる。
食べるよ食べるよ、内臓を食べられちゃうよ。
そもそも、その鬼の向こうに本当に宝は待っているのか?
なかなか楽しいオカルト冒険モノ。
『魔術士オーフォン・無謀編,4
顔を洗って出直しな!』
秋田禎信 富士見ファンタジア文庫
読始7/11 読了7/12
コメント・・・
ヤバイ。ナニがヤバイって全然笑えない(爆)
ぶっちゃけるとスレイヤーズすぺしゃるが売れたので、富士見がオーフェンにもドタバタ喜劇をさせてウマクやろうと思ったんだろうけど・・・
そのネタの八割がたが、すべる。
この辺は笑いのツボの問題なんだろうなぁ。
ファンの人にはあきらめてもらおう。
ついでにコギーとボニーとキースというキャラがどんなモンなのかよく分からないのもまずいんだろうな。
やってることは大バカなはずなのに、全然印象に残らない、イマイチ空気系(爆)
さしあたって、暗黒編の「清く正しく美しく」が一番面白かったかな。
『帝都探偵物語,1
人造生命の秘密』
赤城毅 C・ノベルス
読始7/12 読了7/14
コメント・・・
大正14年の東京で青年探偵小暮十三郎が活躍するかも。
実力はあるがやる気が不足。今回も少女の涙がなかったら・・・(笑)
と、いうわけでスリマニアの間では有名な仕立屋銀次の弟子という設定の隼の渡という器用な部下を引き連れて。
探るはよりにもよって死者復活の実験?
昨日読んだオーフェンにも人造生命ネタがあったな・・・
というわけで、たまには頑張る十三郎の推理小説ではない探偵物語。
どっちかというと、新宿少年探偵団の系統である伝奇モノ。
ま、主人公が困難に当たり続けるのを楽しめば良し。
『七剣下天山(上)』
梁羽生 土屋文子:訳 徳間文庫
読始7/14 読了7/21
コメント・・・
業界で金庸・古龍らとともに知られる武侠小説家、梁羽生。
この話はセブンズソードという映画にもなった。
しかし、戦闘シーンを読んだ感じではヘンに軽いチャンバラシーンを見たくないかな、と。
つまり、この小説はそれだけ面白いということだな。
天山神芒・凌未風を中心に大勢の英雄好漢が暴れまわる。
相手は清の康熙帝とその配下。
時代的には鹿鼎記と同時期からその後ってとこか。
登場人物が多すぎて微妙に混乱するが、まぁ良し。
ストーリーが金庸っぽいのは作者のせいか、同じ武侠モノだからか、訳者が同じだからか。
それは謎。
しかし・・・面白かった割りには読むのにずいぶん時間がかかったな。
どーしたんだろ。と言いながら下巻に期待。
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