八月前期
『殿がくる!』・『シェリフスターズMS,5』・『ブラックメン』
『ダブルブリッド,8』・『沙門空海唐の国にて鬼と宴す,2』・『沙門空海唐の国にて鬼と宴す,3』
『ブロークン・フィスト2』
『殿がくる!』
福田政雄 集英社スーパーダッシュ文庫
読始8/2 読了8/3
コメント・・・
さえない高校生、丹羽新一郎がカツアゲをされていたその現場に現れた。
400年の時を超えて。織田信長が!(笑)
そして信長は鯨統一郎のタイムスリップ森鴎外のように、すごい速さで現代に対応する。
そういえば信長もかなりの珍しモノ好きだったよな。
現代日本のあらゆる物を楽しんで吸収する。
そして天下取りに動き出す!困るよ、ヤバイよ。
でも、ハンパな政治家に支配されるよりはいいのか?
そんな感じの戦国自衛隊の逆バージョン。
新一郎を中心としたラブコメストーリーも込みで、なかなか面白いんじゃない?
『トラブルシューター
シェリフスターズMS mission 05』
神坂一 角川スニーカー文庫
読始8/3 読了8/
コメント・・・
ついに最終巻。
サミィ、イーザー、メニィ達、人造人間をクロフト社に縛り付ける肉体維持薬の製造法が手に入り、彼らに決別のチャンスが訪れた?
だが、大企業クロフト社としては戦闘用クローン人間を作っていたといううわさを流されるのは真っ平ゴメンというわけで彼らを徹底的に追い詰めるのであった。
彼らと共にシェリフスターズの一員かつ社長令嬢でもあるレティもいるのだが・・・
さらにそこに海賊やマッドサイエンティストまで絡んできて一体どうなる?
ほどほどに面白く、クローン問題に取り組んだ(?)一本。
まぁ、無駄に人を殺さずに終了してめでたしめでたし。
『ブラックメン』
菊地秀行 幻冬舎文庫
読始8/5 読了8/7
コメント・・・
黒い人。というか、映画にもなったおかげでずいぶんメジャーな単語になったね。
メン・イン・ブラック(M.I.B.)
それは宇宙人のことを調べようとするものの前に現れて邪魔をする・・・
だが、そんな謎の集団MIBがAV撮影隊の邪魔をするために出てくるというのが菊秀ストーリーのブっ飛んだところだ(笑)
撮影隊のスポンサーから送り込まれたボディガード城夜とエイリアンとの奇怪なバトル。
そしてエロス。
エイリアンに狙われているなどとは知らず(そりゃそうだ)順調に撮影を続けるAV撮影隊。
だがそのAVはアダルトビデオなのだろうか、ひょっとしたらエイリアンビデオかもしれない・・・(笑)
そうだなぁ・・・どっちかというとバトルを魅せるというよりは、自分流エイリアンの存在みたいなものを書きたかった、みたいな?
ほどほどに面白いかな。
『ダブルブリッド[』
中村恵理加 電撃文庫
読始8/7 読了8/8
コメント・・・
ますます最悪。最悪という表現がほめ言葉になるダークストーリー。
アヤカシ殺しの童子斬りに寄生された山崎は人としての意識がほとんど残っておらず
優樹は切り落とした左腕に以前切り落とされて保存されていた右腕をくっつけ
相川虎二はクラスメイトの安藤を食べたくてたまらないが食べると死んでしまうというジレンマに苦しんでいた。
ムチャクチャだね(笑)。
しかし、このBADなストーリーがどう決着をつけるのか気になって目が離せないのだな。
『沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二』
夢枕獏 徳間書店
読始8/8 読了8/11
コメント・・・
面白いのだな。
50年ほど前にあったばかりの玄宗皇帝と楊貴妃の物語。
その中で生まれた呪いが今、唐を終末に導くか。
歴史上の有名人も多数現れるけど、詩人が多いかな。
そして、これこれこういう背景からこんな詩が生まれたんだ、とか書かれるとなるほどふむふむ、ってな感じで、国語の教科書に「これは有名で素晴らしい詩です」とポンと出されるより数千倍も味わいがある。
むしろコッチを教科書に使えよ、みたいな(笑)
『沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三』
夢枕獏 徳間書店
読始8/11 読了8/15
コメント・・・
楊貴妃と玄宗皇帝と、宦官の高力士と日本から来て中国に骨を埋めることになった安倍仲麻呂と・・・
驚愕の展開。歴史の裏の裏。
そこから生まれた恨みを空海は解きほぐすのか?
天才空海が全力であらゆる知識を吸収しながら事件解決にまで乗り出す不思議小説。
空海の活躍で最後には白居易が長恨歌を完成させて全てがまとまるのかな?
思わず中国詩に興味を持ってしまいそうなシリーズである。
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