十二月前期
『龍神町龍神十三番地』・『鬼を斬る』・『侵略会社の新戦艦』
『人外魔境』
『龍神町龍神十三番地』
船戸与一 徳間文庫
読始12/2 読了12/6
コメント・・・
裏表紙のあらすじを、14歳の少女を強姦殺害した元刑事・・・と読み違えていたため全然期待していなかったが・・・(爆)
正確には、強姦殺害した犯人を射殺した元刑事、であった。
5年の懲役を終えた梅沢信介を待っていたのは高校時代の同級生。
さびれた町の町長をやっている彼に探偵的な仕事を頼まれるが、その町長が殺害される。
元刑事の習性で真実を掘り起こそうとする梅沢。
うらぶれて終わり行くだけの町のくせにドロドロとした闇だけは都会以上の龍神町。
性格は悪いが腕はいい現地の刑事郡家や友人の後輩の新聞記者新庄などの協力を受けながら町の闇を掻き分ける。
うん。
一体何が起きているのか。読んでてワクワクが止まらない。
読めば読むほど目が冴える。
いつもどおりgoodな終幕じゃないけど、読み応えはあった。
満足満足。
『鬼を斬る』
藤木稟 祥伝社文庫
読始12/6 読了12/7
コメント・・・
中編ホラー(?)
鬼一法眼を書いている人だし、そーゆーオカルトっぽい話かと思ったら、違った。
謎の剣士が現れて、鬼を斬るわけではない。
むしろ鬼は斬られない?
別作品の朱雀の曽祖父が出てくるらしいけど、朱雀を知らないので思い入れは無い。
とりあえず、中盤に予想外のことが起こるにしても、オチはほどほどにバレてる。
『ARIEL番外編,1
侵略会社の新戦艦』
笹本祐一 ソノラマ文庫
読始12/7 読了12/7
コメント・・・
エリアルでどちらかというと地球側よりも人気があったと思われる侵略会社ゲドー社を主役にした番外編。
地球での仕事が一段落した彼らは廃船寸前のオルクスで帝国に帰る・・・
そしてそれは、今まで苦楽を共にしてきた戦艦、というよりむしろ住居に近い?オルクスとの別れでもあった。
長期間の侵略活動に耐えうる居住性に大きくこだわっていたオルクスに替わる物件は見つかるのか?
今までのシリーズと同様、楽しいノリの物語。
『人外魔境』
小栗虫太郎 角川ホラー文庫
読始12/7 読了12/18
コメント・・・
うは!読破に11日もかかってますよ?
ということは面白くない?
・・・
まぁ、面白いか面白くないかで言うと面白く無いといったほうが確実かも(爆)
人外魔境。人が踏み入ったことの無い隔絶された土地。
近づくだけで死にそうになる過酷な地。
だが、そこに土地があるから人は踏み込むのだ(笑)
問題は、インパクトの弱さか。
確かにそこに描かれる魔境は凄い。はずなのにズガン!と来ない。
そして、スーパー探検家折竹孫七が苦難の末に辿り着いても「フーン」で終わってしまう。
なぜか感動に繋がらないんだよね。
短篇で感情描写が少なめなのかな?
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