6月後期

『前巷説百物語』『動機、そして沈黙』『タイムスリップ忠臣蔵』
『夢の守り人』


『前巷説百物語』
京極夏彦 角川書店


読始6/16 読了6/18

コメント・・・
前、と書いてあるだけに小股潜りの又一の昔語。
御行として事件を妖怪の仕業として闇に沈める技術はここで生まれた、みたいな。
その職場は損料屋ゑんま屋。
損料屋ってのは昔のレンタル屋。布団や椀・膳などを貸すのだが、この頃は貸し料ではなく、貸して減った損した部分を料金としてとっていたらしい。
ややこしいな。まぁ、だから損料屋だ。
そして裏では人生の損を肩代わりする不思議稼業。
色々な仕事を処理しているうちに巨大な悪にぶつかり・・・
自体は最悪に。
そして又一は、巷説百物語のキャラへと大きく成長する。
妖怪とは関係無い方向で暗い話、かな。




『動機、そして沈黙』
西澤保彦 中央公論新社


読始6/19 読了6/23

コメント・・・
読んだこと無い作品がある、と手に取りながら実際読もうとすると「タイトルや表紙からして黒い話っぽくてやだなぁ」とか思ってしまった(爆)
実際、まぁ予想通りといえばそのとおりだった。
いろいろな、ミステリ・・・というよりはサイコホラーに近い事件簿短編集。
相変わらず珍名奇名を使うのに最初の一度しか振り仮名が付かないからすぐに読み方を忘れてしまう(爆)
とにかく、なんというか、心が歪む物語とでも言おうか・・・




『タイムスリップ忠臣蔵』
鯨統一郎 講談社ノベルス


読始6/23 読了6/24

コメント・・・
どんどんパワーダウンしている気がするタイムスリップシリーズ(爆)
今回はいつもとは違ってもともとがパラレル世界。
生類憐みの令を手始めに、いろいろあって犬が人間を支配するようになった時代。
そこからタイムマシンを使って江戸時代に跳び、赤穂浪士を導き生類哀れみを推奨した吉良を討たせようというバカストーリー。
一応麓ウララといういつもと同じ名前で同じ性格のキャラは出ているけど、いままでのキャラとは別次元のウララだな。
あまりメインも張らないし(笑)
読みやすくはあるけど、面白さとか感動とかその他色々心に響くものは無いと思う。




『夢の守り人』
上橋菜穂子 偕成社


読始6/27 読了7/1

コメント・・・
えーと・・・
読んでから数日経った今、キャラクターの名前が思い出せなくて頭をひねっていた。
そうそう、バルサだね。女用心棒の。
彼女は山道で人狩りに追われる吟遊詩人を助ける。
妖精に愛されるほどの歌い手である彼は、その声で人々をかなわぬ夢の世界へと引きずりこんでしまう。
外から見ると死んだように眠り続けるわけだが・・・
そしてバルサの友人である薬草師タンダは眠り続ける姪っ子のために魂を取り戻す術に挑戦する。
さらにイヤイヤながら皇帝になるための勉強に励むチャグムなんかも出てきて盛りだくさん。
とりあえず、ラストの吟遊詩人を引き止める方法が面白かったかな。その手があったか、と。
夢といえば拙者は昔は年がら年中落ちる夢ばかり見ていた。
歩道橋が崩れたり、階段が坂になったり(笑)
あまりにも落ちすぎるので最後には着地が出来るようになって落ちても目が覚めなくなった。
・・・これでいいのか?




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