八月前期

『デルフィニア戦記,5』『妖し小町,4』『クビシメロマンチスト』
『十三妹』『中国・鬼謀列伝』『13人目の探偵士』
『辺城浪子,1』『デルフィニア戦記,6』

『デルフィニア戦記,5 異郷の煌姫』
茅田砂胡 Cノベルス


読始8/2 読了8/3

コメント・・・
第2部スタート。
デルフィニア奪還から数年。何事も無く治まっていたこの国だが・・・
ウォル・グリーク・ロゥ・デルフィンが庶子だというだけで、彼が国王である事を許せないという頭の悪い貴族達はそろそろ鬱屈が溜まっていたわけで。
しかし、国王に直接手を出すことは出来ず・・・
その魔の手は首都コーラル奪還の立役者であり、国王によって王女に据えられた美少女グリンダに向けられる。
けどねぇ。人間離れした能力を持つ彼女に手を出せるものなどあるのか?
心配いらずの楽しい幻想戦記だ。




『おぼろ隠密記 妖し小町,4 夢歌舞伎ノ巻』
六道慧 光文社文庫


読始8/3 読了8/4

コメント・・・
エ ロ エ ロ・・・って言うほどではないかな。
エロが無いワケでは無いのだが、おぼろ隠密記ならでは、という芸が無い。
まぁ、毎回出奔して男漁りをしている、これでも主人公の母親である遊び人の千万子が何の罪も無い娘さんを弄ぶ辺りが芸とは言えなくもないけど、まぁ、そんな感じ。
そろそろ田沼意次にせっつかれて足元がヤバくなってきた邪悪な妖術師池原雲伯。
必勝を期して繰り出したのは夢歌舞伎なる幻術の使い手お蝶。
掴み所の無い敵に翻弄される隠密組。しかも朧は「仲間を殺さなくては解けない呪い」をかけられて・・・
という本筋は、ヘタすると絡みシーンよりもページが少ないかもしれないけど(笑)オチはなかなか巧かった。
なるほどそう来たか、と。
今回はエロがすべったから50点ね。




『クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識』
西尾維新 講談社ノベルス


読始8/4 読了8/5

コメント・・・
面白いような気がする。いや、無理矢理褒めてるんじゃなくて(笑)
主人公の謎に満ちた虚無感とウダウダ感がうっとうしくも思えるが、周りの人間のハッチャケぶりがその辺の濁りを緩和しているのがいいのかもしれない。
そこら辺を調整しそこなったのがダブルダウンということか。
とりあえず、サブタイトルに出てきたゼロザキヒトシキは今回の事件には何のかかわりも無い(爆)
本筋とは無関係のところで12人を惨殺した連続殺人鬼であり、本筋の事件現場に主人公がもぐりこむ時にマンションのドアをピッキングで開けてくれたりはしたが。ってどんなキャラやねん(笑)
今回は・・・クビキリサイクルほどの爆発力は無かったが、それなりの面白さはある。
まぁ、表紙の葵井巫女子あおいいみここだけでも満足できるんだが・・・
ちなみに、前回活躍した青色サヴァンの玖渚友はほとんど出番無し。
破壊力バツグンの自分称「僕様ちゃん」も2,3回しか出て来ないぞ。




『十三妹』
武田泰淳 中公文庫


読始8/6 読了8/7

コメント・・・
シイサンメイと読む。中国ではおなじみの大人気キャラクターらしい。日本で言えば・・・ナウシカくらい?(笑)
だが・・・そんな彼女の活躍を書いた本のタイトルは「児女英雄伝」であり、この本ではない(涙)
とりあえず十三妹はそれを含め、3つの中国古典を1つにまとめた物語なのだ。
「児女英雄伝」清
「儒林外史」清
「三侠五義」(爆)
なんか、700年ほど時代がずれた作品からも普通にキャラが登場してきます(笑)
ただ、そのことをあとがきで書いたのは間違いだよ。
前書きにしてくれればもっと楽しく読めたのに。




『中国・鬼謀列伝』
伴野朗 実業之日本社


読始8/7 読了8/9

コメント・・・
古来、王には必ず謀臣がついている。
まぁ、ぶっちゃけ臣下に力があれば、王なんかに才能は要らないんだけどね。
と、いうわけで、
漢の劉邦に仕えた蕭何しょうか・春秋時代、越王勾践に仕えた范蠡はんれい・戦国時代、燕王に仕えた道衍どうえん・三国時代、呉の孫権に仕えた虞翻ぐほん・春秋時代、斉の桓公に仕えた管仲・三国時代、曹操に仕えた賈詡かく・殷(商)を滅ぼした周王に仕えた太公望呂尚、と7つのストーリーが詰まっている。
興味深かったのは、虞翻かな。
なにかと孫権の密命を受ける男なのだが、仕事始めのお約束。人々の前で孫権に余計な直言をして怒られ処罰されたような形で異勤させられる。




『13人目の探偵士』
山口雅也 講談社ノベルス


読始8/8 読了8/11

コメント・・・
猫と呼ばれる殺人鬼が次々と探偵を殺している。
そんなパラレル英国の探偵皇クリストファー・ブラウニング卿もまた猫の手にかかり・・・
その現場には記憶喪失の男がいた(笑)
男は無実(かどうかはしらないが)を証明するために探偵にすがりつく。
で、ここから読み方が分岐する、不思議な展開。
男が頼れる探偵は3人(の中の1人)
A,B,Cの探偵それぞれに捜査編・解決編があり、事件の発端へと繋がる。
一体どう読むべきか、非常に悩む。普通に読めば捜査x3解決x3発端となるし、基本なんだろうけど・・・
結局、基本通りにしましたが。
ふーむなるほどやっぱりそうだったか。
このタイトルはあのゲームソフトのアレだったわけだ。それよりも元々はゲームブックとして作られたらしいけど。
まぁ、なかなか満足。




『辺城浪子,一』
古龍 岡崎由美:訳 小学館文庫


読始8/11 読了8/15

コメント・・・
万馬堂。
この土地で最も力を持つ、馬空群の有する牧場。
ここに様々な人物が集まってくる。
武器を持たず、ボロを着たナンパ男、葉開。
黒装束に黒い剣を持つ謎の復讐剣士、傅紅雪。
その他大勢(爆)
そして、万馬堂に吹き荒れる殺戮の嵐。全ての犬が、鶏が、馬が、そしてもちろん人も・・・
姿を現さずに殺しまくる犯人はいったい何者なのか?
謎が謎を呼び、推理小説にでもなりそうな殺人事件的展開。
今回はひたすら人が死ぬだけの導入編。続きに期待しよう。




『デルフィニア戦記,6 獅子の胎動』
茅田砂胡 Cノベルス


読始8/15 読了8/15

そんなに奥は深くない。キャラが魅力的で読みやすいだけ、と言うと悪口に聞こえる?
隣国タンガの力を借りて王座転覆を狙うマグナネル卿。
そんな叔父を討つことを決意したウォルの従弟で公爵のバルロ。
その頃、王女グリンダは美少女メイドに扮した少年暗殺者シェラを軽〜くあしらっていた。
ま、そんな感じでゴタゴタしているデルフィニアを虎視眈々と狙っている各国の王たち。
どいつも一癖ありそうな連中で。
新人国王のウォルがこいつらをどう捌いていくのか楽しみではある。




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欄外 ゲームの伝道


ゲームボーイソフト、風来のシレン2
画面ショボ〜で遊びにくいわ。
モンスターもチビっちゃいし、なにしろ特徴が出てないからどんな攻撃をしてくるのか、
ナニモノなのか、全然分からないのがイカン。