麻弥さんの書評
●「19ボックス 新みすてり創世記」清涼院流水[講談社ノベルズ](97/7/3)
悪名高い(?)清涼院流水の3冊目。今回は薄い本です。なんと、380ページちょっとしか(笑)ないんですよ〜。
今回の趣向としては、4つの中編があって、その読む順よって、話の印象が変わるというもの。
今回もまた、言葉あそびがあちこちにちりばめられた、メタな話でした。
で、今回の感想は…1つ目の単編が、結構普通のホラーで、けっこう面白かったら驚きました(^ ^;)。
でもその後の話は、いかにも清涼院らしい、「おいおい…」な話でありました。
私はリクエストCの順に読みましたが(別に大ファンだからじゃなくて、適当に読んだらそうだったのだ(^ ^;))、結局この話って「切腹」を読んでしまえば、全体の流れがわかるから、読んだ順でそれほど話の印象とか変わるものかなあ…って思ったけど。
今更、「Aという話では、Bの話のことはフィクションとして扱われてて、Bという話ではAはフィクションの話としてでてくる」というのは、…正直いって、飽きちゃったからなあ(^ ^;)。最初に竹本健司を読んだ頃は、強烈な酩酊感を味わったものだけど。
私はこの作者の稚気ってキライじゃないけど、「変な話がとことん好き!!」という人以外にはオススメできないです(^ ^;)。
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