麻弥さんの書評
●「三千世界の鴉を殺し(1)」津守時生[新書館ウィングス文庫](99/11/10)
「カワランギ・サーガラ」や「喪神の碑」と同じ世界のお話だということで、読む前から期待は大きかったんですが、それにちゃんと応えてくれました。
O2の息子のルシファード・オスカーシュタインは、超絶な美貌と飛び抜けた能力の持ち主のくせに、奔放な性格のせいで銀河連邦宇宙軍イチのトラブルメーカー。そんな彼が左遷された辺境の惑星で、滅亡したはずの蓬莱人の医師・サラディンと出会い、運命は動き始めるが…
SF…というよりは、あとがきに書いてあるとおり、「お笑い軍隊物」かも。個性的なキャラ同志のやりとりが本当に楽しい。ルシファードもいいですが、きっぷのいい姉ちゃん・ライラが素敵です。あと、O2との親子の会話は最高でした。
ただ、まだまだ話は序盤なんですよね。蓬莱人の謎も、それがどうストーリーに絡んでくるかもこれからだし。はやく続きがでてほしいものです。
ほんの少しホモくさいですが、「ギシギシ」は最後までないそうですんで男性でも読めるのではないかと。
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