「A君(17)の戦争 1.まもるべきもの」の続編。あまりウケそうにないタイプの話だけに続きが出るか心配しましたが、ちゃんと出版されてなにより。
ちんちくりんでイジメられっ子タイプの剛士は、一見気が弱そうで追い詰められると底力を発揮するタイプ。そんな彼が時空を超えて異世界に召還された。人間たちに戦争をしかけられ、滅亡の淵にいる魔界の魔王として…
評価の高い某有名架空戦記作家が別名で書いたという噂もある小説。外側のコーティング剤はアイテムやキャラはいかにも「ライトノベル」的なんですが、一皮向けば「戦争」についての骨太なお話。今回は「戦争」に何より大切な準備、「お金をどうやって調達するか」の話がメインだったりします。戦争はあくまでも「経済行為」であるという話や、情報戦の話もなかなかおもしろかったです。でも「お金儲け」のために戦争をやるのはある意味「健全」な行為なんだなあと思ったり。…「信念」や「思想」「宗教」のために行なわれるものは、損得感情を越えたところで動くので「泥沼」になるから、怖い。
3巻が近日刊行とのことで楽しみです。