麻弥さんの書評
●「パンドラ ブギーポップ・イン・ザ・ミラー」上遠野浩平[電撃文庫](98/12/9)
「ブギーポップは笑わない」、「ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター PART 1,2」に続く、待望の第三弾。
表紙、今回もいいですね〜〜〜。本屋でみつけたとき、震えがきましたよ。物語を予感させる口絵のデザインもすばらしい。緒方さんのイラストもすばらしいのですが、デザイナーもいいんだろうなあ。表紙と口絵だけでも元をとったような気持ちになれます。
って、もちろん中身もよかったです(*^ ^*)。
今回は、中途半端な予知能力をもった6人の少年少女たちの物語。
ひとりひとりでは対して力にならない、彼らはカラオケボックスに集まって予知を行っていた。そこで予知したのは「少女」と「ブギーポップ」の姿だった。そして彼らは、世界を賭けた争いに巻き込まれることに…
やっぱり、少しずつ浮かび上がってくるような、構成がうまいですねぇ。設定もいいし。
「かわいそうな改造人間」っていうのは、個人的にすっごくツボなんですが、今回もぐっときました。288-289ページのイラスト。…いいなあ。
あとは、「炎の魔女」の大活躍!!彼女も好きなので、出番が多いと嬉しい(*^ ^*)。前作や、前々作との接点もつい前作とかを読み返したくなりますよねぇ。
ただ、なぜここまでこの町に限って、立て続けに事件が起こり続けるか(実際、ほぼ同時進行だったわけですから)、それが少々不思議ですが(^ ^;)。
ライトノベルズでは、今年大きな話題となった作品ですし、読んで損はないと思います。この作品で1話完結していますが、細かい設定とかこれだけではわかりにくいところがあると思うし、やはりシリーズ一作目から読むのがいいかと。
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