第何回になるかわかりませんが、メフィスト賞受賞作。帯の「本文208頁の真相を他人に喋らないでください。」というアオリと、中の袋とじに惹かれて購入。
1999年9月。世界の終末を静かに待っていた。5年前、巨大な太陽黒点の発生のため、地球上の電気機器がすべて狂い、そしてテロに戦争、政府も崩壊した。南深騎はそんな世界で探偵をしていた。彼には〔ゲシュタルトの欠片〕という幻がみえ、それを破壊することができる。雨の日に、彼の元にひとりの少女が助けを求めて訪れた。彼女は「クロック城」の住人で、そこに〔スキップマン〕という化け物が現れるという。南と助手(?)の菜美はクロック城を訪れたが、閉ざされた館で惨劇が起こり…
ティストとしてはスニーカーとか富士見とかあのあたりに近い空気があります。帯でかかれてた「トリック」も「ほう、なるほど」と思いましたが、それよりも「なぜ犯人は死体の首を切断したのか」の理由が独創的でおもしろかったです。個人的にはその一点だけで十分満足でした。
世界観の構築の甘さとか気になる部分はありますが、「静かな終末」が好きなライトノベル読みの人だったら読んでも損はないかと。