五月後期
『百鬼夜行 陰』・『百器徒然袋 雨』・『闇狩り師,3』
『トップランド2001』・『住めば都のコスモス荘,2』・『バトル・ホームズ,2』
『わたしは虚無を月に聴く』・『幻想病院』・『クロック城殺人事件』
『妖怪小説 百鬼夜行 陰』
京極夏彦 講談社ノベルス
読始5/17 読了5/21
コメント・・・
イヤ過ぎ。
関口並みに頭が壊れた連中が次から次へと現れてギャアギャア騒ぐのよ。
もぉ、見てらんない。お前らみんな氏ネ、と。そう言いたくなるダメ人間物語。
よくもまぁこんなにイヤな人間を創造できるモンだ、と悪い意味で驚くね。
途中で気付いたけど、以前の事件に関わったキャラのコワレ話のようだ。
似たタイトルの徒然袋には繋がらない。
読むと鬱になるだけの妖怪小説。
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『探偵小説 百器徒然袋 雨』
京極夏彦 講談社ノベルス
読始5/21 読了5/23
コメント・・・
上の本と似たタイトルだが、全然違う。
薔薇十字探偵社の榎木津礼二郎がドハデにハチャメチャに、仕切る(笑)
ノリがイイ! 楽シィ! ものすごい勢いで読める。
特に、ヤマアラシ探しの依頼を受けた榎木津のセリフ「おお何という間抜けなケモノ!ヤマアラシと云うのはトゲがあるんだな!トゲが尖っていてすごく見たいじゃないかッ!」
面白すぎ。
お笑い小説としてものすごい勢いでお薦めする。
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『闇狩り師,3』
夢枕獏 徳間デュアル文庫
読始5/23 読了5/25
コメント・・・
激しく痛い第一話から始まる。
金縛りにあった乱蔵の額にカミソリが突き刺さる。
そして、何度も何度も上下して少しずつめり込んでいく。もう一本のカミソリは目玉をくりぬくべく、まぶたを切り裂こうとする・・・
なんてイヤな話だ(笑)
まぁ、それなりに面白いんだけど、主人公が超人すぎて緊張感に欠けるかな。
『トップランド2001 天使エピソード,1』
清涼院流水 幻冬舎文庫
読始5/25 読了5/27
コメント・・・
清涼院流水を見つけると、どうしても手にとってしまうワナ。
さっそくプロローグを見てため息をついている(爆)
毎年10月発売を予定しているらしい。
その年にあった事件ニュースをストーリーに取り込んでいく、記録小説。
トップランで主人公と読者を苦しめた貴船天使が、21世紀への転機に自らの記憶を封印する。
記憶喪失した彼は新たな人生を迎えるのだが・・・
トップランで登場したキャラがいつ出てくるかとワクワクしたが、それだけで話そのものはつまらない。
ココに出てきたニュースの中には忘れてたどころか知らなかったものもあり、勉強不足を知る。欝だ・・・
『住めば都のコスモス荘,2 ゆ〜えんちでドッコイ』
阿智太郎 電撃文庫
読始5/27 読了5/27
コメント・・・
宇宙のおまわりさんの制式強化スーツ採用をめぐって勝負中のドッコイダーとネルロイドガール。
見た目からすればネルロイドガールの方がイイに決まっているが、アレを男が着たらオエーだな・・・。いや、ここはストーリーとは関係ない話。
今回は福引で当てた遊園地のチケットが、嵐を呼ぶ多角関係を引き起こす。
蜘蛛の巣のように入り組んだ人間関係は、全てがギャグのネタだ。
まぁ、バカ好きにはいいかもしれない。
『バトル・ホームズ,2 名探偵、大西部を征く』
梶研吾 集英社スーパーダッシュ文庫
読始5/28 読了5/29
コメント・・・
ホームズ若き日の冒険譚。
アメリカ大西部で黄飛鴻やビリーザキッドと出会うなんていうオールスター的ストーリー。
やはり、推理小説ではなく、悪を力まかせにぶん殴る話。
コレはコレで燃えるので問題ない。
しかし、ワキの活躍がイマイチなのが残念だ。
東城太郎の本を読んでいたから、黄飛鴻が出てきたときはうれしかったんだが。
娯楽アクションとして、なかなかイケるよ。
『わたしは虚無を月に聴く』
上遠野浩平 徳間デュアル文庫
読始5/29 読了5/29
コメント・・・
平凡な世界と闘いの世界。月と地球。
どっちが現実でどっちがニセモノなのか迂闊に判断できない。
今回は、誰だかわからない少女がいなくなって胸にぽっかり穴があいた、さみしい少女の物語。
すごく面白かった!!
しかし、客観的に分析すると、表紙は怖いし、ストーリーはなにがなんだか訳ワカメだし。
どこが良かったのか分からないワナ(爆)
しかしなぜか、しんみりと心にしみる。
歯車がジャストフィットした気分だ。なんかわからんが・・・イイ!!
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『幻想病院』
米山公啓 双葉文庫
読始5/30 読了5/31
コメント・・・
近未来の医療をネタにした比較的ブラック系ショートショート。
多摩の台やエア・ホスピタルほどではないにせよ、まぁ、面白い。
現代医療の欠点を痛烈に皮肉ったお話・・・
作者は医療関係者なんだから自虐系ネタとでも言うか。
まぁ、読んで損は無し。
『『クロック城』殺人事件』
北山猛邦 講談社ノベルス
読始5/31 読了6/2
コメント・・・
かなり不思議系。
1999年。世界が滅亡しようとしていた。
強烈な磁気嵐でほとんどの機械は死んでいる。
そんな世界に、ボウガンで幽霊退治をする探偵がいた(笑)
幽霊のことをゲシュタルトの欠片と表現している。幽霊を14ページの図(カニッツァの三角)的に表現するのはなかなかに新鮮であった。
だがそれでもこれは本格推理なのだ。
古城の中で行われる首切り殺人。
さらに、スキップマンと呼ばれるクロック城に住まう妖怪。世界を破滅から救おうと、危険分子を殺しまくる狂信組織SEEMも絡んで来る。
ある意味ファンタジー系の推理小説というべきか。
展開はなかなか面白い。トリックは、そこそこ。
お薦め。
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欄外 ゲームの伝道
永々とさがし続けていたサターンソフト『仙窟活龍大戦カオスシード』をようやく手に入れた。
ダンジョンを掘り、大地の気を整える作業を行いながら、なンか勘違いして襲い掛かってくる勇者気取りを叩き帰す。