九月前期
『雷鳴の訪問者』・『パズル崩壊』・『エイリアン蒼血魔城』
『士は己を知る者のために死す』・『貘龍師・湟』・『魍魎の匣』
『魔校戦記』・『匣の中』
『隣界ハンター,1 雷鳴の訪問者』
飛沢磨利子 講談社X文庫
読始9/1 読了9/1
コメント・・・
さすがにホワイトハートな話(笑)
主人公二人組は、美少女系美形の男の子&一コ下だけどタッパがあって無口系の美形。
一見するとヤオイ(爆)
まぁ、そういう関係は全くなくて女の子ガッカリ(?)
そんな二人が隣界 = 異次元 からの客、ただし、こちらの世界に迷惑をかける者だけ、を処分する。
今回は学園で始まった事件の解決を求められて・・・
拙者の好みではないかな、展開。
『パズル崩壊 WHODUNIT SURVIVAL 1992−95』
法月綸太郎 講談社ノベルス
読始9/1 読了9/2
コメント・・・
短編集と知らずに借りる。
ダメだな。
一話目の『重ねて二つ』では「へぇ、法月綸太郎って結構面白い話を書くんだな」と思ったのだが、二話目からレベルが下がり、だんだんつまらなくなっていくわ、いや、半分から後ろの作品に至っては推理小説ですらないじゃん。
まぁ、それでも、主人公「法月綸太郎」の作品を読むよりはマシだったのかも知れない。
そんなわけで、『重ねて二つ』の面白さだけで「ひょっとしたらイイ作品を書く人かも」と思い続けながら次読む予定無し。
だいたい、フーダニットな作品有ったか?
フーダニット = 犯人だーれだ よりも、警官は如何にして犯人の痕跡を見つけたかの方が多かったはず。
タイトルに偽り有り(爆)
『エイリアン蒼血魔城』
菊地秀行 ソノラマ文庫
読始9/2 読了9/2
コメント・・・
むむむ、図書館で発見して大喜びして借りる。
けど、魔人国まで全巻揃えてるんだよな・・・。買おうかな・・・。
そんなこんなで、10年ぶりのトレジャーハンターシリーズだ、と。
今回は、トラブルメーカーのゆきが風邪で寝込んでいるので比較的おとなしい話です(笑)
まぁ、宝も実体を持たない『迷路』だし。
笑い所はいくつか掴んであってなかなか良かったですな。
そして、敵の強さはかなりのモノ、っていうかいつも通り(?)
宝石に目が眩んで盲目となった大の大ピンチ(なんか、語弊があるなぁ)
とにかく、エイリアンシリーズいつも通りの面白さ☆
読んでガッカリは無いだろうて。
『士は己を知る者のために死す』
伴野朗 集英社
読始9/3 読了9/5
コメント・・・
戦国時代・・・いや、そういう意味じゃなくて、春秋戦国と言われる中国あの時代。
春秋が終わって、晋が三国に別れた後の話。
斉から孟嘗君。趙から平原君。魏から信陵君。楚から春申君。
この四人の軌跡を駆け足で読むお話。
孟嘗君は宮城谷昌光の作品で有名だけど(まだ読んでねぇ・・・)、春申君なんてのは初めて聞いたな(爆)
一冊に四人も突っ込んだだけに、かなり、大ざっぱな話になっています。
ただ、伴野朗の別作品を読めば、所々に現れるサブキャラの活躍を詳しく読めるんだけど。
どこかに、関連付けマップを作ったHPないかな(笑)
とにかく!これを読んで分かることは、一つ。
能力有る者を疑い陥れる、というネガティブな動きを見せた国はことごとく滅びる、深刻なダメージを受ける、と。
大事なのは広い心、余裕の器、だね。
『貘龍師・湟』
森川潤 フタバファンタジー
読始9/3 読了9/5
コメント・・・
背中の入れ墨に気を込めて、麒麟型精神体を呼び出す男、湟。
強い者を求めて京に下りる。
丁度その頃、京では謎の怪僧が400年前に封じられた妖獣、黒窮奇を呼びださんと、暗躍していた。
ってな感じのお約束系ファンタジー。
ストーリー自体は並だけど、キャラクターの動きのもどかしさが、ついつい先を読みたくさせる。
物足りなさもあるけど、なかなか良し。
『魍魎の匣』
京極夏彦 講談社ノベルス
読始9/5 読了9/8
コメント・・・
京極の三冊目。
初めて読んだ京極は絡新婦で、そのあとシリーズ第一作の姑獲鳥。そして、コレだ。
さて、この作品が面白いかどうかは分からないが、読むのが止まらない。
止まらないんだけど、あまりにもブ厚くて何度も力尽きる(笑)
あまりにも暗く、深く・・・
でも、謎はそれほど深くない。
何のヒネリもなくそのまんま答えが出てくる。
とにかく、箱にみっしりと詰められた女の子・・・
ホラーすぎる話ですが、面白いです。
お薦め品ですね、コレは
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『魔校戦記』
菊地秀行 ノンノベル
読始9/9 読了9/9
コメント・・・
廃退したバイオレンスな学園を掃除するために呼ばれた転校生。
というとワンパターンなのだが、呼ばれたのは一人にあらず。
会長・副会長・書記・会計という生徒会丸ごとなのだ。
それだけで思わず「おお!」と唸ってしまう設定ではないか。
いや、だけど、設定は最高だったんだけど、一冊に納まりきらなかったのかな。
連載モノの編集にそう言う表現もヘンだけど・・・
戦闘シーンや、それぞれの出番に物足りないモノがあった。
全三巻くらいのボリュームで書いてくれたらすごく幸せな作品になったかも。
惜しい・・・
『匣の中』
乾くるみ 講談社ノベルス
読始9/10 読了9/15
コメント・・・
なんでこう、誰も彼も『匣』って字を使うかね。変換するの面倒だがね。
やっぱ、竹本健治のせいかな。
この作品は、モロに竹本健治:匣の中の失楽の影響を受けたモノで、匣のオマージュらしい。
らしい、というのはどうにも、オマージュという言葉がピンとこないからであって(爆)
パロディって言った方が分かりやすいベ。
さて、最後のオチは強力かも知れないけどハズレ。
「飯の残り喰うか?」は、ミッションコンプリートだと思ってましたよ・・・
だのに、西澤系オチだもんな。
途中の謎は割愛されるし(爆)
オチのために書かれた小説、かな。
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