四月前期

『NHKへようこそ!』『アーサー王と円卓の騎士』『ダーティ・プリンス,2』
『秘密室ボン』『銀河乞食軍団,11』『新宿少年探偵団,3』
『リプレイ』

『NHKへようこそ!』
滝本竜彦 角川書店


読始4/4 読了4/6

コメント・・・
タイトルを見た時は小説だとは思わなかったんだよ。
でもなんだか気になって・・・で、読んだら大バカストーリー。
ひきこもりダメ人間の佐藤が、NHKの正体は日本ひきこもり協会で、コイツの陰謀で自分はひきこもりにさせられたのだ、と見破ってからのお話(笑)
だが、ひきこもり大学中退ダメ人間は何も変われなかった(爆)
グダグダしてのたうち回って、一時元気になるも、すぐにそれ以上のズンドコに落ち込んだり、それで死にたいと思うほどに落ちるだけ落ちても死ぬことも出来ず、グダグダ・・・
そんな感じなので、この本も面白かったりブン投げたくなったりどーでもよくなったり、安定しない(笑)
まぁ、読むならネタとして・・・値段見たら1700円だもんね。ココで一番驚きだよ。




サトクリフ・オリジナル アーサー王と円卓の騎士』
ローズマリ・サトクリフ 山本史郎:訳 原書房


読始4/6 読了4/10

コメント・・・
タイトルは知っているんだけど、それだけ・・・ というわけで読んでみようと思ったわけさ。
アーサー王。この名前を知らない人はいないよねぇ?
イギリスの伝説の王様。聖剣エクスカリバーの持ち主。
そんなアーサー王を中心にして、円卓の騎士らの活躍も書かれている。
まずは、アーサー王の後見人たる魔法使いマーリンの話。
そして、アーサーの父ウーゼル王の話。そこでようやくアーサーの話になるんだが・・・
あっさりと王になった後は円卓の騎士の物語ばかりが連発される。
どうも、アーサー王の名前だけが有名なのは、このようにエピソード不足なのが理由なのかもしれない。
ところで、円卓の騎士の物語、ってのはほとんど活躍とは思えないようなショボい話ばかり・・・
一番恥ずかしいのが、トリスタンの物語か。
死にかけた時に、愛する人妻に無視されたと思った彼はガッカリ死してしまう。
腹が痛くなるほど情けない話だよ。しかもギリシャ神話のパクリの気配。
もともと、アーサー王の物語自体、詩人・作家によってどんどん膨らまされているらしい。
そう言えば円卓。なぜか円卓は12人で座るモノだと思い込んでいたのだが・・・
すくなくともサトクリフの話では250人架け(笑) どんなサイズだよ!!
って計算すると一人1mの幅だとして、円周250m。3.14で割ると直径80m!!
対面としゃべれねぇよ。つーか顔見えねーよ。
それに、この時代の流行は人妻萌えかよ。
騎士道とは人妻をプラトニックに愛するものだと思っていたのに、どいつもこいつも肉体愛じゃないのさ。
アーサー王とランスロットの仲もそれによってブチ壊れる気配です。
なんでこの物語がタイトル以外メジャーにならないのか、また分かってしまったような・・・




『ダーティ・プリンス,2 野望の蜃気楼』
渡邊由自 ソノラマ文庫


読始4/10 読了4/11

コメント・・・
ついにリエン・ポーと戦争を始めたギスモンド連邦。
クレージー・リーはサンタ・バルバラ王代理という肩書きを隠し、傭兵としてギスモンドに協力することに。
海賊作戦でリエン・ポーの兵站戦を喰いちぎるリー。
でもそれって常識的な作戦じゃあないだろうか。
対するビックコアも素早く対策をとり・・・
感想ですか?
まぁ、戦争は良くないよな、と(爆)
それも、狭い星に閉じこもっていた鬱憤を晴らすだけのような、侵略戦争。
ビックコアたちは調子に乗って「野望の蜃気楼」と名付けてゲーム感覚でいるのだが。
一応、血気にはやらず、準備万端整えてからの行動という点は評価できるが・・・




『秘密室ボン』
清涼院流水 講談社ノベルス


読始4/11 読了4/12

コメント・・・
ショボ。
謎の密室に囚われたメフィスト翔。
彼はその密室から脱出するためのヒントを得るために『密室の神様』が出すYES・NOクイズに答えることになる・・・
だが、一問でも答えを間違えれば「ボン」密室爆弾が爆発して一巻の終わり・・・
設定としては熱かったのだが、クイズ出題>回答 という流れがトップランの1巻に似ている。
ダラダラでウザい。
オチもイマイチ。




『銀河乞食軍団,11 タンポポ村、還る!』
野田昌宏 ハヤカワ文庫JA


読始4/12 読了4/14

コメント・・・
ようやく見つけたタンポポ村の封じ込められた石。
これを元に戻すためには、もう一度X200エンジンを暴走させたエネルギーをタンポポ村があったところにぶち込んで、そこに石を放り込むこと。
だが・・・
石が突然姿を消した!?
乞食軍団、星系軍、ゴンザレス道士の3チームで石の奪い合いが始まる。
X200が始動され、もう後戻りは出来ない。
それどころか、間に合わなければ世界が破滅するかもしれない・・・
っていうのに、作戦を強行した乞食軍団がDQN(笑)
緊張感と迫力は出るけど、ねぇ・・・
と、不満を残しつつも第一部完。
そういえば全体的にムックホッファ頭目の出番が少なかったな。もっと活躍して欲しいキャラだったのに。




『新宿少年探偵団,3 摩天楼の悪夢』
太田忠司 講談社文庫


読始4/14 読了4/15

コメント・・・
なぜか表紙が媚び媚びの萌え絵からホラーし紙一重の暗い絵になっている(爆)
前回、大鴉博士に監禁されたビル。
そこに何かの秘密があると言う蘇芳の命令で少年探偵団はそのビルに乗り込まされた。
が、ものすごいタイミングで血塗れで陰惨な事件が発生する。
バラバラになった警備員。ビル内の人間を閉じ込めるように作動する管理システムBASILISK。
少年探偵団は、肉体労働派と頭脳労働派の二手に分かれて事の真相を探り始める・・・
やはり、注目すべきは美香の第3人格か。なんか超能力とか超破壊力とか使いそう(笑)
ストーリーは暗い暗い復讐と殺戮と。そして・・・
で、突然のキャラ紹介は阿倍警部補。
180cm越えで掘りの深い顔、と書かれているが拙者の脳内イメージはプルンギルの猪瀬警部。
ボンヤリしていそうで、鋭くて、自分ルールで動くあたりが、ね。



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『リプレイ』
ケン・グリムウッド 杉山高之:訳 新潮文庫


読始4/15 読了4/18

コメント・・・
本来ならこんな海外作品に目を向けることは無かったはずなんだが。
やはり、読もうと思った一番の理由は、バンチ連載中のリプレイJの原案だと知ったから、だな。
原作じゃなくて、原案ね。リプレイのストーリーを日本人主人公で書き直したモノ。
それはそれとして、コチラ。グリムウッドの書いた作品は・・・
重くて・・・ダルい。
ついでに主人公のマヌケっぷりにも疲労のため息。
だが、それはそれとしても、考えさせられる一本であった。
久しぶりにネタバレ全開で行こう
43歳の秋に心臓発作で死んだジェフ・ウィンストン。
だが苦しみ抜いた後、目を覚ましたら18歳に戻っていた!?
過去の記憶を元にして、博打に株に稼ぎまくるジェフ。なんの問題も無く大会社を作り・・・
新しい人生を、まぁ、ある意味完璧にこなすのだが。
再び訪れたあの日。ジェフの心臓は止まる!!
そして、リプレイ。
今まで積み上げたモノがあっさり崩れ去る残酷さ。
リプレイと同時に半狂乱になったジェフの気持ちはワカランでも無い。
そのまま酒に、麻薬に溺れ、自堕落な生活に落ちたことも。
で、43歳・秋。今度は病院に立てこもり、万全な準備をしていたにもかかわらずシボンヌ。
そしてリプレイ・・・
結局作者が言いたかったのは「自分の人生自分の思うように」ってことか?
訳者のせいかどうかはしらないが「他人のことは考えず自己中に」って感じに読めたんだが。
それがアメリカンなセンスなのかな?



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欄外 ゲームの伝道



デビルサマナー:ソウルハッカーズにハマって、NHKの陰謀に落ちたようなひきこもり状態。
悪魔合体が楽しい。
毎度毎度のことだけどね。何で楽しいのか分からないくらい面白い!?!