九月前期

『一休暗夜行』『辺城浪子,3』『デルフィニア戦記,7』
『ゲド戦記,1』『西城秀樹のおかげです』『リドル・ロマンス』

『一休暗夜行』
朝松健 光文社文庫


読始9/1 読了9/4

コメント・・・
室町時代。
あの一休宗純が四代将軍足利義持に「ほしみる」を探すように命令される。
ほしみる・・・それが何かはわからないが、天地がひっくり返るようなとんでもないモノであるらしい。
母を人質にとられ(アニメのエンディングで「お元気ですか」と話しかけられるあの母上様である)やむなくほしみる探しの旅に出る一休さん。
だが、ケンカはからっきしなんてとんでもない(笑)
明国の杖術を身につけたかなりの達人。
邪魔をするのかしないのか、あやふやな障害として現われるのは淫嗣邪教の真言立川流。
旅先で偶然(?)出会った旅芸人の吉野と、へっぽこ侍の蜷川親当と同行する事になったがどうなることやら。
金属筒に入っていて「星見る」っていうから望遠鏡かと思ったけど違ったよ(笑)




『辺城浪子,三』
古龍 岡崎由美:訳 小学館文庫


読始9/4 読了9/7

コメント・・・
武器を持たない流れ者葉開。黒い剣を持つ復讐者傅紅雪。抜き身の剣を下げる路小佳。
基本的には傅紅雪の復讐旅を本筋に話は進む。
仇である馬空群を探しながらのあての無い旅。
あの雪の日、父である白天羽を殺したのは友人であった馬空群と雇われ集められた達人たち。
逃げた馬空群を追いながらその他大勢も狙う傅紅雪。
だが、追い詰めた仇は「あの行いは正々堂々と言えるものではなかったが18年前に戻ったならやはり同じようにするだろう」と言い放つ。
「なにしろ白天羽はまったくもって外道だったからな」と。
大侠と言われていた父の仇を取るように、生まれた時から教えられてきた傅紅雪にとって、父の悪口は許せないと同時に根本を揺るがす言葉にもなった。
もし、父が本当に外道だったとしたら、今までの苦労は、その剣で貫いてきた命はどうするのか・・・
めまいがするほどのプレッシャーに潰されかける傅紅雪。
果たして、馬空群を見つけ出した後、どうなるのか・・・
期待は膨らむ。




『デルフィニア戦記,7 コーラルの嵐』
茅田砂胡 Cノベルス


読始9/7 読了9/9

コメント・・・
サブタイトルが・・・謎だ。まぁ、嵐と言えば嵐なのだが・・・
デルフィニア国王の説得により、養子として王女になっていたグリンダに結婚の申し込みが殺到する。
こめかみにスジ立ててプチキレ寸前なリィをどうするか。
また、同時に、戦争のきっかけとして結婚を申し込んでいる国をどうあしらうか。
そこでウィルはリィと結婚することを決めたのだが・・・
おやおや、コーラルに嵐が吹き荒れましたよ(笑)




『ゲド戦記,1 影との戦い』
アーシュラ・K・ル=グウィン 清水真砂子:訳 岩波書店


読始9/9 読了9/12

コメント・・・
ファンタジーの基本と呼ばれる作品のひとつ。
タイトルだけは知っていたけど、今、初めて読む。
真の名をゲド。呼び名をハイタカとする一人の少年が魔法使いとして成長していく話。
魔力の素質こそあるが、所詮は子供。
精神には隙があるし、自信過剰の自惚れ屋。
そんな彼が調子に乗って使った魔法が生み出してしまった、名も無い影。
影はゲドの体を奪おうとどこかに潜んで、彼を狙う・・・
恐怖に怯え逃げたり立ち向かったりするゲド。
そして・・・
というお話だ。




『西城秀樹のおかげです』
森奈津子 イースト・プレス


読始9/9 読了9/15

コメント・・・
どこかのサイトで面白いと書いてあったので。うむ、確かに電車で読んだら危険と思われ。
西澤保彦の森奈津子シリーズの主人公のモデルというかそのものである森奈津子の書いた本(笑)
エロスというよりはバカワラ。お上品な語り口でお下品なシモネタ連発。
そんなくだらない短編集。
「くだらない?じゃあ登りつめていくのですわね。あぁっ、お姉さまっ」
こんな感じ(爆)
たとえるなら、エロい田中啓文。エロゲロなら田中啓文。
まさに紙一重の大バカ小説。




『リドル・ロマンス 迷宮浪漫』
西澤保彦 集英社


読始9/13 読了9/16

コメント・・・
要するに、笑うせぇるすまん系。
色々と精神的に病んでいるキャラが、謎の男「ハーレクイン」に精神の底の底まで掻き回されて、対面させられて、その結果幸せになるか不幸せになるか・・・
そんな感じの短編集。
正直、お約束過ぎて新鮮味は無い。
キャラ設定が提示されただけでオチが読めることもあるし。
つまらないのではなく、この系統を読んだことの無い人には普通にお薦めできるんだけど。
他のコレ系と比べると、安楽椅子探偵・心理探偵の要素が濃いのが特徴ということで。



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