Quanさんの書評
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「ダブルブリッドU」(電撃文庫)中村恵里加

 「ダブルブリッド」の続編。
 この人の書く話はどことなく妖しい色気が漂っていてよい。9割方浦木さんのせいだが。あやしいって。心臓愛でるなよ。ぬう。この人、実は優樹の父親より腹に一物あるような……。
 前回、これは「愛」の物語だと後書きでのたまっていましたが、これはラブコメのようです。優樹の太一朗への思いと、太一朗の優樹への思いが微妙に食い違っているのが次回以降の伏線のようで。
 絵師さんの善し悪しはまあおいておくとして、(見慣れればそれほど悪くない)効果的な絵ではある。コンスタントにでて欲しい。
評価☆☆☆☆+


麻弥さんの書評
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●「ダブルブリッドII」中村恵里加[電撃文庫]590円(00/5/10)

第六回電撃ゲーム小説大賞の金賞受賞作の「ダブルブリッド」の続編。
特殊な遺伝子を持ち、強力な能力を持つ生き物「怪(あやかし)」が存在する世界。日本では怪に人権を認める一方、問題を起こした怪の事件を捜査する組織「捜査六課」が存在した。優樹は外見はか弱い少女ではあるが、怪と人間との混血で、それゆえに孤独を抱えていた。そんな彼女に元に猪突猛進な山崎太一朗が派遣されたが…というのが前作の話で、今回はその2週間あとの話。今度は対吸血鬼です。
居酒屋のシーンがいいですな。おいしそう。
今回の話はこじんまりした感じ。悪くはないけども、突き抜けたところが足りないかも。怪という存在のリアリティがもう少しほしいかな。あと、視点の乱れがちょっと気になりました。
優樹と太一朗とのぶきようなふれあいは微笑ましい。とりあえず次も読んでみようかな。


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