hideさんの書評
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『英国庭園の謎』 有栖川有栖(講談社ノベルス)
笑い1.0点 涙0点 恐怖0点 総合4.0点
 「雨天決行」「竜胆紅一の疑惑」「三つの日付」「完璧な遺書」「ジャバウォッキー」「英国庭園の謎」の 計6作からなる短編集。
 「完璧な遺書」:一方的に愛していた女性を、衝動的に殺してしまった荻原冬樹は、彼女の死を自殺に偽装しようと思いつく。 そのために彼は、完璧な遺書を偽造した。しかし、そこには意外な落とし穴があった。
 「英国庭園の謎」:資産家・緑川隼人は、自宅に数人の知り合いを集め、宝探しゲームを催した。参加者には、宝の在処を示す 一枚の暗号文が渡された。しかしそのゲームの最中、緑川氏は何者かに殺害されてしまうのだった。

 おなじみの火村・アリスコンビが活躍する<国名シリーズ>の第4弾である。「ロシア紅茶の謎」「スウェーデン館の謎」「ブラジル蝶の謎」「英国庭園の謎」と読んできたなかでは、 本書が一番面白く感じた。どの短編も実によくできているのだ。いままでは、どうもキャラクターばかりが目立っていて、内容は今ひとつという感じの短編が多かったのだが、 本書は、内容もしっかりしている。お薦めの一冊である。


麻弥さんの書評
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●「英国庭園の謎」有栖川有栖[講談社ノベルズ](97/6/9)

おなじみの火村&アリスシリーズ。表題を含めて、6つのミステリの短編が入っています。
…で、感想は…まあまあ、おもしろかったです。
その中の、いくつかの短編について。
「完璧な遺書」は、アイデアとしてはおもしろいと思うけど、実際アレが反証となるのかは疑問。
「ジャバウォッキー」、なかなかおもしろかったです。あとがきを読むと、別の意味でおもしろいです(笑)。たしかに、あの後の車の運命を考えると…(^ ^;)。
「英国庭園の謎」は、私はターナーが好きで、その流れから英国風景画と英国式庭園の話には元々興味があったから、そのあたりのうん蓄だけでも楽しかったです。…でも、このお屋敷、泉北にあるんですよね〜(^ ^;)。泉北は、私の実家の近くで、ある程度知ってるだけに…。といっても、プールとかパンジョとかいうようなイメージしかなかったりするわけですが(ローカルネタでゴメン(^ ^;))。泉北かあ…泉北と英国式の庭園が結びつかなくて、なんか違和感を感じちゃいました(^ ^;)。


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