セツナさんの書評
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「東の海神 西の滄海」
小野不由美 講談社X文庫
1999年12月4

ストーリー
ときを同じくして蓬莱と常世で親に捨てられた二人の少年がいた。蓬莱で捨てられた子は麒麟だったために蓬山から迎えがきた。常世で捨てられた少年は妖魔に拾われた。海岸で出会った二人の少年は再び出会う事を約束して別れる。雁国の台輔・六太と妖魔に守られる更夜。二人の運命の物語。
「十二国シリーズ」第3弾。


感想
王としての風格がまったくありませんね。セツナがもしも雁州国の国民だったら延王に怒ります。2人に怒る官吏の気持ち分かりますね。

ネタバレ感想
政務に怠けて遊びほうける麒麟と王。元々の性格なのか蓬莱で育つとそうなのかは分かりませんが、バカです。しかし、頭の中ではしっかりと先を見ている。カッコ良いです。セツナの目指す人物像ですね。しかし、王がこれでは安心できません。自分の居場所を求める更夜。彼は本当に斡由が好きだったのでしょうか。やはり、自分の居場所の為に使えていたのでしょうね。だからこそ斡由の思いに答えたのでしょう。本来は妖魔が人を殺す事に心を痛めていたのに安住の地を手に入れそれを守りたくなったのでしょう。孤独に生きてきたものの苦しみでしょうか。



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