Quanさんの書評
HPはこちら Quanの乱読趣味の砦


彼女が死んだ夜

 タックシリーズの中では、一番のお気に入りである。
 シリアスな話なのだが、それを薄めるかのようなノリのキャラクターたち。一息つく暇もなく二転三転する状況。暴走する妄想推理。タックとタカチ、ボアン先輩とウサコが、それぞれいい味だしてます。とくにボアン先輩は、「実はハードボイルド?」ぐらいタフであるとわかったのは驚きです。
 それにしてもうまく騙されましたな。
評価☆☆☆☆☆
セツナさんの書評
HPはこちら 一瞬の憶念



「彼女が死んだ夜」
西澤保彦 角川文庫

2000年6月9日
ストーリー
門限はなんと六時!超厳格教育で育てられた箱入り娘のハコちゃんこと浜口美緒。両親を説得し、やっとのことでアメリカ旅行の許可を得た。 両親の目を盗んで大学の仲間が壮行会を開いてくれた出発前夜、家に帰ると見知らぬ女性の死体が!タック、タカチ、ボアン、ウサコ、キャンパス四人組が挑む学生編シリーズ第1弾。
感想
西澤氏の初のシリーズ物作品です。いままでの単発物でかなり魅力的なキャラを書いていたので非常に楽しみにしていたのですが、その期待を 裏切らないとても魅力的な4人組のお話でした。今後のシリーズがとても楽しみです。

ネタバレ感想
この作品を読んでいるとつくづく西澤氏はパズラーだな。と思いました。謎の死体。ガンタの失踪。ハコの旅行。束の髪。消えた財布。等細かい物を含めると倍以上の謎があり一つ一つは良い所まで予測できても幾重にも重なる事により複雑な謎になって行く。魅力的なキャラと共に西澤氏の良さが集まった作品に思えました。


戻る