「仔羊たちの聖夜」 2000年7月16日 |
ストーリー タック、ボアン、タカチ。この3人が初めて顔を合わせたのは1年前のクリスマスイヴ、居酒屋コンパでのこと。その日、クリスマスプレゼントの交換をと全員コンビニへ向かい、買った品々をビニール袋に集めている最中、真上のマンション最上階から、1人の女性が飛び降りてきた。 タックシリーズ学生編第3弾 |
感想 冒頭のタック、タカチ、ボアンの三人の出逢いのシーンが最高ですね。それぞれの個性が上手い具合に絡み合っていておそらくシーリーズ中でも名場面でしょう。何かをあえて隠しながら話を進めるタカチ。タカチが何を隠しているのかが気になって一気に読み進めてしまいました。 ネタバレ感想 冒頭の痛快なまでの面白さと違い、自殺の動機を調べるに当たって打って変わったシリアスな人間関係になり随分思っていたのとは印象の違う作品でした。親の子供に対する保護者の思いと親の束縛を跳ね除け自立したい子供の思いがひどく切なく感じました。冷静沈着に思えたタカチが自分の感情に流されて行動してしまう辺りよほど父親に対してコンプレックスがあったのでしょう。ヤマトとエリちゃんの裏切りはあって欲しくない出来事でしたが、大金に目が眩んでしまうとこんなものでしょうか。 |