(講談社ノベルス)
髑髏。髑髏。髑髏の山だ。
シリーズ第三弾。今回おなじみメンバーに加わるのは、前にもちょこっと登場していた伊佐間一成・・・・飄々とした釣堀屋です。その他に登場する人は・・・実に多い。その人達がちょっとずつコトに関係してくる。
今回は、またちょっとカラーが違います。それは、今回の「妖怪」が、骨だということと、話が関口の主観で書かれていないところがある、ということに関係しているでしょう。
今回、京極堂が後半になってから登場します。だから前半はひたすらいろんな登場人物がそれぞれに話を進めていて、最後まで何がなんだか・・・混乱します。
伊佐間のキャラクターもおもしろい。榎木津は相変わらず爆発しているし。彼は会話のほとんどに!を付けてしゃべっていますね。でも彼はいいことを言う。自分を分析するのはいいが答えを出してはいけない・・・そうそう簡単に「彼岸」に行けるものではないのだから、という京極堂の台詞は現代の多くの人々に聞かせてやりたい。