Quanさんの書評
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「レディ・ガンナーの冒険」(角川スニーカー文庫)茅田砂湖

 「デルフィニア戦記」の茅田砂湖と、「魔術士オーフェンはぐれ旅」の草河遊也によるファンタジー。ここんとこスニーカー系で“傑作”と言えるモノに出会えていなかったので、かなりの期待作だった。
 結果としては、裏切られなかったと言っていいだろう。基本はやや近代的要素(銃や科学大系など)を含むファンタジー。人間以外の生き物に変化する「アナザーレイス」という獣人たちと共存する人間。さまざまな軋轢はあれど、ハーフ(最近はむしろダブルという言い方の方がいいらしい)を公認するくらいのおつきあい。そんななか、幼なじみの窮地を救うべく、旅立つ貴族のお嬢様キャサリン。お付きのメイドに、護衛の4人(いずれも一癖ある奴ばかり)の計6人で、目指すは隣国ヴィルドナへ。
 最後の結末がややあっさりしているが、これはこれで味がある。続編は是非でて欲しいなあ。
評価☆☆☆☆+

麻弥さんの書評
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●「レディ・ガンナーの冒険」茅田砂胡[角川スニーカー文庫]571円(00/4/7)

あの「デルフィニア戦記」の茅田さんの新作ということで期待していました。イラストは「オーフェン」でお馴染みの草河遊也さんと大メジャーを起用、スニーカーも本気でホームラン狙ってるなあって感じですね。
西部ぽい舞台で、パワフルなお嬢様が突っ走るお話。隣国の幼馴染みが意に添わない結婚を迫られてるということで、助け出すために旅立ったキャサリン。途中で雇った用心棒たちはどこか一風変わった性格の持ち主で、動物に変身できる異類人種だった。
キャラクターの動かし方やテンポのいい掛け合いは手慣れたものだし、話もライトノベルズとして飽きさせないだけの展開をします。これが無名の作家さんなら「拾い物をした」と思えるんですが、茅田さんだから期待しすぎちゃったところがあるかも。まあ、「デルフィニア戦記」も一巻あたりはそんなに面白いものではなかったし、次に期待しましょう。
ヘンリーがいい味だしてました。


みはるさんの書評
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00/4/10 「レディ・ガンナーの冒険」(角川スニーカー文庫) 茅田砂胡
幼なじみの危機を救うために突っ走るお嬢様、キャサリンと、その用心棒達のお話。
この世界では、獣に変身できる人達が存在していて、用心棒達も、それぞれある姿に変身できる、かなり変わった人達である。
話の展開も早くて、最後のほうは意外な展開になってきて、おもしろい。「デルフィニア戦記」のようなテンポのよい会話で笑わせるところは少なかったと思うが、元気で賢いキャサリンは可愛いし、用心棒達その他、主用人物は美形だし、強い。負けない。読後感もすっきり、とても気分爽快になれます(^^)話はこれで完結していますが、続きが出ると、もっともっとおもしろくなっていきそうな気がする。
「お父さま。義を見てせざるは勇なきなり、です!」


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