「ラストリーフの伝説」「リバティ・ランドの鐘」「ペリペティアの福音」「ファイアストーム 火の星の花嫁」の秋山完の「懐かしき未来」の系譜につながる新作短編集。デビュー作を改稿した作品や昔雑誌に載った話の他、書き下ろし新作も。
SFですがファンタジー属性が強いです。幻想的なイメージと光と音。物語自体は優しくもあり、ほろ苦くもあり。書き下ろしの「光響祭」が特によかったです。言葉の連なりがとてもきれいで。
結構オススメひととき、美しい夢を見せてくれるおとぎ話。このシリーズを一冊も読んだことなくても大丈夫です。
巻末に「懐かしき未来」シリーズの年表が載ってましたが、それによると「プリペティアの福音」にでてきたフレンのお話もあるようですね。とても楽しみ。秋山完さんは遅筆なので次の作品がいつ読めるかわからないけど、楽しみに待っています。