Quanさんの書評
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「転・送・密・室」(講談社ノベルス)西澤保彦

 (表紙を見て)……ダメだ評価5以外がつけられない(←ダメ人間)
 ますますキャラ萌え(爆)がヒートアップしてきた神麻嗣子シリーズ短編集第二弾。いろいろとチョーモンインについての謎もあきらかになってきている。……ヤングアダルト?いやいや、やはりロジック(妄想推理)のキレは落ちてないです。「現場有罪証明」「転・送・密・室」「幻視路」「神余響子的憂鬱」「<擬態>密室」「神麻嗣子的日常」の6作が収録されてます。お気に入りは……やはり「神余響子的憂鬱」でしょうか。新キャラの響子ちゃん(この人もちゃん付けで呼びたくなるなあ)がよいです。もしかしたら嗣子ちゃんよりおきにいりかもしれない。負けるな響子ちゃん(←アホ)。
 あ、そうそう。「神麻嗣子的日常」はかなりびっくりしました。
評価☆☆☆☆☆

麻弥さんの書評
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●「転・送・密・室 神麻嗣子の超能力事件簿」西澤保彦[講談社ノベルス]900円(00/12/10)

「夢幻巡礼」に続くチョーモンインシリーズの最新作。今回は短編です。
「チョーモンイン」というのは「超能力者問題秘密対策委員会」の略で、超能力者が起こす事件を解決するための秘密組織。その見習い相談員の嗣子とゴージャスな美女の能解刑事、売れないミステリ作家の保科に加えて保科の別れた妻の聡子らが事件を解決するというシリーズもの。コミカルな感じの話です。
例えばテレキネシスがあれば密室なんて簡単に作れちゃって、ミステリとして成立しない…はずですがこのシリーズの場合はその「超能力」があった上での本格パズラーとなっています。
今回のもなかなかおもしろかったです。シリーズ構成自体はSF寄りになっちゃったねぇ。シリーズ全体の謎とか。
このシリーズの場合は何も変わらずに同じ設定のまま話が続いてほしいものですが、そうもいかないんだろうなあ。少しずつ崩壊の兆しが見えるのが少し寂しいというか。
結構オススメのシリーズです。読む順番としては「念力密室!」(短編集)から入るのが一番よいかと。


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