神薫さんの書評
『清涼院流水』
幻冬社
「トップラン 第2話 恋人は誘拐犯」★
最初の20数ページは、前回のあらすじなのだな。アニメ版「ドラゴンボール」のようだ。読者としては、繰り返しは飽きるので手早く本題に入ってほしいのだが。第2話は、心理学っぽい鑑定テストの採点編。テストの結果、彼女には三億七千万以上の値が付いた(ちなみに、鑑定テストやってみたら、正直に答えすぎたのか私は一億7870万でした)。この値段が何を意味するのかは、次巻を待て、というところ。まだまだ物語はほんの序盤にすぎないらしく、ヒロインの思考がどうもくどくって退屈。良く言えば、ヒロインのキャラクターを大事にして、丁寧に描写していると言えなくもない?かも。私がヒロイン恋子と違って、数字にこだわる趣味が無いからつまらないのかなあ。心理テストの好きな方は一読してもいいだろうが、そうでない向きにはおすすめしかねますなあ。
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