第16回のメフィスト賞受賞作。祥子とユウは二人きりでささやかな式を挙げるはずだった。挙式の日、指輪をとりに帰ったユウが事故にあったと電話がかかり、そして教会を飛び出した祥子を待っていたのは……
おもしろかったです。大森望さんが帯に書いていたように、最近のミステリには珍しく無駄な要素が全くない、ミステリのためのミステリ。私はあんまり深く考えずに読むから途中までは全体の謎はわからなかったですが、聡い人にはすぐにわかっちゃうかも。殺人のトリックについては、うーん、ちょっとなあ…私の好みの方向性からはズレてる。楽しく読みましたが、もうひとつ破壊力には欠けるかな。読んで損はないけど、読まなきゃ損というほどではなかったです。