一月前期


『新トロイア物語』『やみなべの陰謀』『玻璃の惑星』
『魔界西遊記』『夜凶街』『E.G.コンバット』
『ジョーカー』『トレインレイダー』『狂科学ハンターREI,4』
『新トロイア物語』
阿刀田高 講談社


読始1/1 読了1/7

コメント・・・
主人公はトロイアの武将アイネイアス。
前半はギリシャとの長い戦争で活躍し、後半では国を脱出し新たなトロイアを建設する土地を探して西へ西へと船の旅。
まぁ、割と有名なトロイ戦争のリメイク版です。
どの辺が『新』かというと、ホメロスの時代考証の間違っていた部分を修正したり、神という曖昧な存在をばっさりカットして神はあくまでも信仰の対象でしかない人間の世界であったり。
ちなみにトロイの木馬のエピソードも、そんなことが出来るわけ無いと地味な話になっています。
(でっかい木馬を燃やして占いをしたら地震が起きてトロイの城壁が崩れるという・・・)
ガキのころは木馬を引きずり込むトロイ人ってバカだなぁと思わされたモノだけどこれなら大丈夫(?)
ただ、神話が歴史物になってしまっているので面白いか、と聞かれるとちょっと困る気もする(爆)




『やみなべの陰謀』
田中哲弥 電撃文庫


読始1/8 読了1/8

コメント・・・
自称、独立した違うジャンルの(?)5つの短編が絡まりあって一つの流れを生み出す奥深い作品。
それほどのモンじゃないです(アッサリ)
確かに田中哲弥的なお笑い要素はあちこちにばらまかれていて、十分笑わせてもらったけど、完成度としては大久保町シリーズに5,6歩及ばない、かな。
思い返してみれば、五つの違うジャンルという自分で作った枠の中で自爆的につまずいていたような感じがあちこちから感じられるような・・・。
と、言うわけで、読むのなら代表作『大久保町シリーズ』を読む前に、って感じで



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『玻璃の惑星』
櫻井牧 富士見ファンタジア文庫


読始1/8 読了1/8

コメント・・・
ペリドートでできた輝く星に無限のエネルギーの元になるモーラン結晶を求めに来た美男子と美少年は思いも寄らない美しい生き物に出会う(笑)
これでストーリーがつまらなかったら女性向け同人誌にしかならないところだ。
つまり、ストーリーがなかなか良かったからいいんだけど、それでもどうにもこうにも美少年が胸元をはだけて草原を走りながらアッハハハと爽やかに笑っているような、そんなうさんくさいほどの美しさへのこだわりが(注:そんな妙なシーンはありません)、男には半永久的に理解できない壁として立ちふさがっているような気がする。
男性へのお薦め度は低め(べつにやおいな話じゃないんだけどさ)




『魔界西遊記』
夢幻 ジャンプ・ジェイ・ブックス


読始1/9 読了1/9

コメント・・・
読みやすい。
ジャンプの名を冠するだけあって子供向けの読みやすさ。
おそらく対象年齢は小中学生かってくらいに。
まぁ、西遊記パロってのはここ数年の流行ネタだし・・・それだけにろくなネタが残ってなかったのか大したストーリーじゃあない。
ここはやはり読みやすさを讃えて、「読書はちょっと苦手だな」ってひとへお薦めして見ようと思う。




『夜凶街』
菊地秀行 幻冬舎ノベルス


読始1/9 読了1/9

コメント・・・
いやーーー、ひっさしぶりに菊地秀行を読んだわい。
今回の魔界都市代表は、『凍らせ屋』屍刑四郎・『吸血鬼』夜香・『区外出身刑事』鬼顔才吉。
だけど・・・凍らせ屋って普段はメチャクチャ存在感強いくせに、鬼顔が絡んでくるといつも裏方メインに回っちゃうんだよね。部下に花を持たせるいい先輩?それとも矢面に立たせる鬼の人?(笑)
これに夜香配下の4人の精鋭吸血鬼を加えたメンバーに太刀打ちしようとあがくのが(おいおい)、5人の魔人と1人の魔術師。
エロスとバイオレンスの吹き荒れる街<新宿>が盛り上がる!!
そして・・・シャボン玉が弾けるような虚しいエンディングもいつも通りでござるよ(涙)



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『E.G.コンバット』
秋山瑞人 電撃文庫


読始1/10 読了1/10

コメント・・・
地球に敵が現れた。
『絵』がないのでよく分からないのだが、なんかが現れたのは確からしい(爆)
しかも、ソイツは主に女性を狙うというので地球の女性陣はまとめて月に送られてしまった。
しかし、特殊な訓練を受け軍人として地球にやってくる者もいる。
主人公のルノアもその一人だ。彼女は失敗確実という戦闘から生還し三階級特進して英雄の看板を背負わされる。
が、彼女はライバルである金持ち権力持ちタカビー女の最年少昇進記録を追い抜いてしまったため月に送り返されてしまう。
そして彼女は教官として月の訓練校で働くことになる・・・
生徒はもちろん・・・おちこぼれ軍団
そんなお約束な展開だが、なかなか面白い。
主人公自体、突然の教官就任にのたうち回りながら指導方法を試行錯誤してるしね。
とにかく、おちこぼれの成長を素直に楽しめる作品だね、うん。



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『旧約探偵神話 ジョーカー』
清涼院流水 講談社ノベルス


読始1/10 読了1/13

コメント・・・
前回コズミックの謎に勝てなかったため、今度こそはと気合いを入れての再挑戦。
敗北。
しかし、今回は徹底的なまでには最奥に潜む謎がほじくられなかったような気がして、推理の失敗が悔しくはない。
実行犯はわかってもその裏にまだ何かがいるらしいし・・・
これでは勝ち負け以前にスッキリしないでいかんです。
どーでもいいよ、この作品。
むしろ、各所に出てくる実在するミステリのタイトルが「ほぉ、そいつは読んでみたいな・・・」と思わせる(笑)
四大ミステリ・・・小栗虫太郎:黒死館殺人事件,夢野久作:ドグラ・マグラ,中井英夫:虚無への供物,竹本健治:匣の中の失楽
へへ、どれも読んだことねぇや(爆)



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『トレインレイダー 〜鋼鉄の隼〜』
原案:安田均 著:西奥隆起 電撃文庫


読始1/13 読了1/14

コメント・・・
幻想世界アメリカ合国。
鉄道が誕生し、列車強盗と強盗退治の激しい争いが。
さらには私鉄同士での争い・・・大航海時代の公認海賊のように他社の鉄道を襲う。そして守る。反撃する。
企業に雇われていればどの仕事をしていてもトレインレイダーだ。
そして、父の跡を継ぎレイダーとなる主人公。
果たして主人公、クロノス・アーチャーは父の仇をとれるのか
すごいねぇ、戦いながら走る蒸気機関車。
JRなんか年がら年中「事故のため遅れております」やってるのに(笑)



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『狂科学ハンターREI,4 ハロルドの場』
中里融司 電撃文庫


読始1/14 読了1/15

コメント・・・
ぶっちゃけると銀座版僕だったり私だったりする人(爆)
彼は永久機関だのピラミッドパワーだのといった狂科学を実用化して世界征服を企む「黄金の薔薇」と戦い続ける。
実は彼自身の力(糸使いじゃないよ、指弾の使い手だ)も黄金の薔薇に改造されたモノ。
まるで仮面ライダーだ(笑)
違うのは改造したのが自分の父であるという・・・、そう、ラスボスは父親だ。
果たして彼は父を討ち果たすことが出来るのか!?
それとも話し合いで解決するのか、負けるのか(ヲイヲイ)
今、大ブレイク中の「ヒカルの碁」の小畑健がイラスト描いてるのでソレなりの人気はあるらしいぞ
でも多分それだけ(爆)




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